竹越院長コラムED治療薬で勃起しっぱなし!?

ED治療薬をのむとエッチになる? 勃ちっ放しになる?(2)

「ED治療薬をのむと、勃ちっ放しになるんですか?」
患者のなかには、まさに期待と不安が入り交じった面持ちでこう質問してくる人もたまにいる。

勃ちっ放し

繰り返しになるが、ED治療薬はあくまで勃起を助ける薬であって、脳が性的刺激を受けてもいないのに強制的に勃起させる薬ではない。性的に興奮すれば本人が驚くほど勃起するだろうが、射精などによって興奮が収まればペニスも萎えていく。むしろ自然な勃起を促す薬と言っていいだろう。

ただ、個人差はあるものの、ED治療薬のもたらす勃起力が、かなり強力なのも事実だ。男性なら誰しも10代の頃は、ちょっとした性的刺激でペニスをカチカチにしていただろう。多くの人は、ED治療薬を服用すると、例えば50代の男性なら50代のペニスの勃起をもたらすと考えがちだが、そうではなく若い頃の力強さを取り戻せるのだ。

そして、勃起の持続力も強化される。今まで"2回戦"は無理と思っていた40代の男性でも、十分にトライできるようになるのだ。これはED治療薬服用時のペニスの萎え方とも関係する。通常、男性は射精すると、女性に比べて急速に性的興奮が冷めていき、これに呼応するようにペニスも急激に萎えていく。ところがED治療薬の服用時には、従来は射精後にアッという間に萎んでいったペニスが、ジワジワといった感じで硬さを残しながら萎えていくのだ。だから普段はある程度休憩をとってからだった"2回戦"が、間髪入れずにできたりもするわけだ。俗にいう「抜かずの2発」も可能にするポテンシャルをED治療薬は秘めているのである。

「精液の量は増えないんですか?」
勃起力と持続力を強化するED治療薬だけに期待が膨らむのだろう。筆者のクリニックを訪れる患者さんのなかには、こんな質問を寄せる男性もいる。残念ながら、ED治療薬はあくまでも勃起を促す薬だ。精子は睾丸でつくられるが、精液の量を増加させる薬剤は今のところ開発されていない。

個人の性的な嗜好は当然、自由であっていいと考えるが、彼はアメリカのポルノムービー界のスター男優であり、その射精の勢いと量から"射精王"の異名を持つピーター・ノースにでも憧れたのだろうか・・・・・・。

ED治療薬は血管に作用する薬であって、脳に働きかけるものではない。脳に作用する薬ではないから、のめば性欲が湧くこともないわけだが、これは同時に長所でもある。脳に作用する薬は徐々に耐性ができて薬が効かなくなってしまうが、何回服用しても一定の効果が期待できるからである。また、面白いほどにペニスが硬く勃起するので、SEXに限らず精神的に前向きになる男性も多い。1錠懐に忍ばせておけば、いざというときにも安心なので、お守り代わりに携帯している患者さんもいるくらいだ。「もし勃たなかったらどうしよう・・・・・・」という予期不安が心因性EDの原因になる場合があるが、器質性EDの薬のはずが、この患者にはメンタルにも好影響をもたらしていることになる。男性が勃起するには、つくづく自信や安心といった精神的要素が大事なのである。