バイアグラに関するニュースついに米国で販売開始!女性版バイアグラの危険性とは? 2015.10.23 fri

浜松町第一クリニック竹越昭彦院長監修

「女性用バイアグラ」として、高い効果が期待されている「フリバンセリン」が、10月19日、ついに米国で販売開始されました。なおこの薬は、閉経前の女性や性欲減退の症状を持つ女性に高い効果が期待される一方で、副作用の危険性のため、米国食品医薬品局(FDA)に2度、承認を見送られたという経緯を持ちます。その効果や副作用、日本における入手についてお伝えします。


フリバンセリンの効果とは?

一般的に、女性の性欲は閉経に伴い徐々に低下していきます。しかし、若年層であっても性欲が減退する「性的欲求低下障害(HSDD)」の女性は、実際に多く存在します。

フリバンセリンは、HSDDの治療薬としてFDAが初めて認めたもので、もともとは抗うつ治療薬として開発されたものでした。脳内のさまざまな神経伝達系に作用し、減退した性欲を向上させる作用が期待され、毎日の服用が必要となっています。

また、バイアグラのように生殖器機能に作用するわけではなく、「性欲」そのものを高めるため、いわゆる「媚薬」のような効果はないとされています。

危険な副作用も

気になる副作用ですが、めまい、吐き気、疲労、睡眠障害などが高頻度であらわれるとされています。また、アルコールとともに服用すると重篤な血圧低下、失神などが起こる場合があるなど、注意が必要です。

FDAは、今回の承認に際し、製造販売元のスプラウト社に対し、厳格な安全性監視義務の警告を付しており、同社もまた、未知の副作用が発生する可能性がある販売後18ヶ月はテレビやラジオでのコマーシャルを控え、売れすぎを抑制するつもりであることをメディアに伝えています。

日本での入手は?

ある調査によると、HSDDに悩む女性の10パーセント程度が本剤を利用するのではないかと言われています。日本でもかなり話題になっており、米国で評判が広がれば、国内でも購入希望者は増加するものと思われます。

しかし通常、日本国内では新薬が承認されるまでにかなりの時間がかかるため、個人輸入で手に入れようとする人が増加するとみられます。

フリバンセリンは前述のしたように、決して安全な薬ではない上に、バイアグラと同様に偽薬が出回る可能性も高いため、個人輸入は十分な注意が必要で、少なくとも素性の不確かな業者からの購入は避けた方がよさそうです。

個人輸入は自己責任が基本ですが、行政の監視の目が届きにくく、被害も増大すると予想されるため、厚生労働省も広く情報を提供する必要があるかもしれません。

新薬の可能性

現在のところ、フリバンセリンと同様の作用をもたらす薬は開発されていません。しかし、今後は多くの企業がこの分野に注目し、新薬開発に乗り出すのではないかと予想されています。

フリバンセリン、バイアグラはともに、当初は別の疾患の治療薬として研究されていたものでした。どちらも、疾患の治療薬としては失敗作だったのですが、思わぬ効果が確認できたわけです。

今後もこのような「嬉しい誤算」で、新たな薬が世に出る可能性もありそうです。

元記事:ZUU online http://zuuonline.com/archives/86291