バイアグラに関するニュース「ヒマラヤのバイアグラ(冬虫夏草)」の採集料が激減!あまりにも減少したその採集量とは 2016.07.17 sun

浜松町第一クリニック竹越昭彦院長監修

通称「ヒマラヤのバイアグラ」と呼ばれるキノコが、近年、採集量激減の危機にあるということを、2016年6月26日にニューヨークタイムズ電子版が報じました。需要増に伴う乱獲や地球温暖化、降水量の減少など、理由に関するさまざまな憶測がなされていますが、原因の特定には至っていないようです。以下で、「ヒマラヤのバイアグラ」とはどんなものなのか。そして、近年の採集状況についてお伝えします。

地域の人々の生活を支えてきた「ヒマラヤのバイアグラ」

「ヒマラヤのバイアグラ」とは、コウモリ蛾の幼虫に寄生している菌類の一種。ネパールでは「ヤルサグンバ(Yartsa gunbu)」と呼ばれています。バイアグラという名前からも想像できるとおり、媚薬的な効果が期待できる強壮剤です。ただし、このキノコには生活習慣病予防や動脈硬化予防といった効果も期待でき、中国だと「冬虫夏草」という不老長寿の薬として知られてきました。

そんな「ヒマラヤのバイアグラ」は、ネパールやブータン、インド北部やチベットなどに住む貧困層の人々にとって、収入を支える大切な産業になっていました。冬虫夏草は中国の大都市では、1ポンド5万ドル(約454グラムで約513万円)という高レートで取引される高級品です。この採集によって生計を立てていた人も少なくありません。

ちなみに、「ヒマラヤのバイアグラ」の人気に火が点いたのは1990年代のこと。中国の「馬軍団」が、冬虫夏草とスッポンのスープを飲んでいたことが広まり、中国やシンガポール、さらにはアメリカでも人気となりました。

採集量が世界的に減少傾向に

しかしながら、近年はとにかく採集量の落ち込みが激しくなり、現地の人を苦しめている模様です。とある家族は、毎年5~7月のシーズンになると800~1100本ほどの「ヒマラヤのバイアグラ」を家族6人で採集します。しかし、2016年だとこれが400本程度しか見込めないような状況なのだとか

また、数千人にも及ぶ牧畜民が採集のために訪れるのが、この地では恒例行事だったとのこと。しかし、2016年には結局、数百人単位の牧畜民しか足を運ばなかったようです。こうしたことからも、採集量が激減していることが読み取れます。

なお、ネパールやブータン、インド北部やチベットだけでなく、最近では中国においても、冬虫夏草の採集量が減少気味なのだとか。その減少量は通常時に比べて2/3~1/2。こうした理由もあり、現在中国での冬虫夏草の取引価格は、昨年の6万元から7万元(約108万円)にまで高騰しているそうです。

元記事:産経ニュース http://www.sankei.com/world/news/160714/wor1607140001-n1.html