バイアグラに関するニュースネットに出回る偽造品のED治療薬の正体とリスク 2016.12.12 mon

浜松町第一クリニック竹越昭彦院長監修

財務省の発表によると、日本の関税で差し止められた偽造医薬品は平成27年で1030件(約8万9000錠)でした。平成17年の段階では11件だったのが、現在は100倍にも増加しています。そして、差し止められた偽造医薬品のほとんどが、なんとED治療薬だったのだとか。厚生労働省はこうした事態受け、平成27年度に偽造薬を販売していたサイト約2000件摘発しています。しかしながら、現在も偽造品によるトラブルは後を絶ちません。

ネット販売の4割が偽造品

2016年11月24日、国内でバイアグラおよびそのジェネリック製品を製造・販売するファイザー、バイエル薬品、日本新薬、日本イーライリリーが、3~4月にかけて行った合同調査の結果を発表しました。

4社はネット上で販売されているED治療薬「バイアグラ」「レビトラ」「シアリス」を30のサイトから入手し、合計70のサンプルを調査。なんと、結果的には4割のものが偽造品であったことが判明。内訳としては、国内からの発注分では16サンプル、タイからの発注分では12サンプルが偽造品だったそうです。

さらに、偽造品の中には表示と異なる成分が含まれているにもかかわらず正規品を謳うものや、有効成分が通常のED治療薬に比べて1.5倍にもおよぶものも含まれていたものなどが見つかっています。また、過去には偽造品の中から覚醒剤であるアンフェタミンが見つかったことも……。こうして考えると、いかに個人輸入品に高いリスクがあるかが分かります。

偽造薬の服用で起こるトラブル

ある男性は、中国で購入したバイアグラ(通常の2倍の大きさ)を服用したところ、健康診断で不整脈が出たそうです。その他、下痢や嘔吐(おうと)が起きたり、首や背中に鈍痛が走ったりといった症状に悩まされる人もいるのだとか。

それだけではなく、服用後に頭痛があり、自身で救急外来に向かったがそこで失神。低血糖を発症し、命を危険にさらしてしまうケースもあるそうです。手軽・安いという点につられて安易に偽装品に手を出してしまったばっかりに、危うく大切な命を失いかけてしまった恐ろしい事例と言えるでしょう。

偽造を防ぐ方法

ネットに出回っている偽造品の中には、容量が100ミリグラムとなっているものがあります。また、カプセル錠のレビトラが販売されているケースもあるのだとか。こうした製品は現在の日本では発売されていません。偽造品購入を避ける重要なヒントとなるでしょう。

しかし、偽造品の多くはパッケージや外見がそっくり。さらに、販売サイトでは「海外製ジェネリック」といった虚偽の文言が表示されているため、一般の人では見分けが付きません。前述の情報も、ED治療薬に対する知識が豊富な人でなくては知り得ないものと言えます

こうしたリスクを避けるには、やはり医師への相談のうえ、正しいルートで処方を受けることが重要です。日本だから安全、といったことはありえません。危険なネット販売よりも、信頼の置ける医療機関での処方で、確実な治療を受けることをおすすめします。

元記事: zakzak by 産経ニュース http://www.sankei.com/premium/news/161212/prm1612120003-n1.html
元記事: zakzak by DIAMOND online http://diamond.jp/articles/-/110058