バイアグラに関するニュース偽物ED薬を取り扱う悪質サイトに注意! バイアグラは正規ルートで 2019.02.01 fri

浜松町第一クリニック竹越昭彦院長監修

糖尿病の患者数を上回ることから、新たな「国民病」との認識も芽生えはじめたED。患者数の急増と足並みをそろえるように、模造品や偽造品の流通が問題となっています。今回は、国内でED関連の有害製品がはびこる実態について、海外の事例を交えながらご紹介します。

従来、医薬品を利用する際は、有資格者のいる薬局での対面販売が基本でした。それが2014年6月の薬事法改正により、バイアグラなどの医薬品が比較的簡単に入手できるようになったのです。インターネットの発達がその動きをさらに加速させたといえます。

国内に出回る医薬品は、国内生産のものばかりとは限りません。輸入品も含まれます。法改正をきっかけに、薬品を取り扱う輸入代行業者も急増しました。彼らが扱う製品のなかには、正規製品もあれば、偽物、未申請のサプリなども混じっています。このリスクに気づかず偽物バイアグラに手を出し、被害を受けた方もいるのです。

バイアグラ市場がいかに偽物に汚染されているか。それをリアルに物語るデータもあります。2016年に実施された製薬大手4社(ファイザー・バイエル薬品・日本新薬・日本イーライリリー)による合同調査では、国内の販売サイトから発注したED治療薬のうち、35.6%が偽物だったとのこと。タイ国内のウェブサイトからの発注件数も調べたところ、ED治療薬のうち約48%が偽造品で占められたとのことです。

法改正とインターネットの登場で手軽に医薬品を入手できるようになったとはいえ、それが正規品か偽造品かを見極めるのは困難です。ネットを介したED治療薬との接触は、健康被害のリスクが含まれることに注意する必要があります。

EDに悩む患者がついネットの非正規薬品に手を染めてしまうのは、単に「便利だから」だけではないでしょう。そこにはさまざまな事情や理由が含まれています。

  • ED治療薬を対面で購入するのは恥ずかしい
  • 病院に行くのは面倒
  • 手続きに時間がかかるのが嫌
  • 正規品やジェネリックより安価に購入できる
  • EDだとバレる心配が少ない

そこには金銭的な理由から、「知られたくない」といったプライドなど、ナイーブな事情も隠れています。万が一被害に遭ったとしても、恥ずかしさのあまり申告しない人が出てきてもおかしくないでしょう。偽物を横行させる業者は、こうした男心を巧みについて荒稼ぎしているのです。

ただ悪質なだけでなく、手口も非常に手が込んでいます。たとえば『シリアス100』。パッケージを精巧に作ることで、本物か偽物かの区別をつきにくくしています。シリアスに100㎎は存在しないため、商品名で偽物と断定できます。知識があればよいのですが、それがないばかりにだまされる人もいるのです。

画期的な新薬、または健康効果の高いサプリメントが登場するたびに、粗悪品や偽造品、模造品なども出回ります。ここに国の違いはありません。インターネットを介してどこの国ともつながれるということは、他国の偽造品も簡単に手に入ることを意味します。後悔しないためにも、正しい知識を身に付けて自己防衛することが大切です。

ED関連の粗悪品の流通は、米国でも問題になっています。米食品医薬品局(FDA)は2018年11月、「Rhino」が含まれる勃起改善サプリメントに対し、健康被害の可能性を指摘する内容の警告文を発表しました。

FDAによると、未申請の医薬成分が含まれるRhino製品は、2007年以来25種類に上ることが判明。該当製品の利用者のなかには、「勃起の持続が止まらない」「ひどい頭痛がする」「胸部のあたりが痛む」などの健康被害を訴える人も。なかには重度の低血圧を引き起こして入院した人もいます。

FDAは警告文のなかで、Rhinoに対し「勃起不全治療に使われる承認薬の有効成分と同じか、類似の未申請成分が含まれる。これらの成分は安全性に大きな疑問が残るホスホジエステラーゼ5型阻害剤(PDE-5)と同じ」と指摘しています。同成分はニトログリセリンなどの処方薬に含まれる硝酸塩と相互作用性が高く、血圧の異常低下を招く可能性がある、とFDAは強い調子で警告を発しています。

問題とされたサプリには、バイアグラの有効成分である「シルデナフィル」、あるいはシリアスの有効成分である「タダラフィル」が含まれています。これらに加え、未申請の成分が混合されたことで、多くの健康被害を引き起こしたと考えられます。たとえ勃起改善に有効な成分が入っていたとしても、異種の成分との混合で有害性が高まることが示されたかたちです。

未承認のRhino製品は、米国内のいたるところで市販されている実態があります。日本でも簡単に入手可能で、インターネットで検索すると同成分の名を冠した製品を販売する輸入サイトにたどり着きます。バイアグラと同じ効能がうたわれていれば、勃起不全で悩む方が間違って入手してもおかしくありません。

さまざまな事情からやむを得ずネット通販を利用するにしても、製品名や効果を強調する広告文、高評価レビューだけを参考にしないでください。情報サイトを判断の目安にするなら、多くのサイトに目をとおし、公平で客観的な評価を下すようにしましょう。できるなら、手間がかかっても医師から直接ED医薬品を購入してください。それが一番の防衛策です。

元記事: Business Journal https://biz-journal.jp/2019/02/post_26518.html

料金表・
診療時間
オンライン
処方
アクセス
・TEL