竹越昭彦院長コラム「中折れ」の世代別の原因と改善方法

浜松町第一クリニック竹越昭彦院長監修
中折れとは、性行為の際に勃起はするので挿入はできるものの行為中に少しずつ萎えていくタイプのEDで、40代前半から多く見られ、50歳になる頃には男性の6割以上が経験するEDでもあります。また挿入から射精まで行き着くため、「EDの自覚が本人にない」または、多少はEDかな?という自覚はあるものの「認めたくはない」という男性のプライドが邪魔をしてしまい対処が遅れてしまうことが多いのも特徴です。

製薬会社のファイザー社が成人男性を対象に実施した調査(2009年実施)では、40代で6割、50代では7割、さらに70代になると8割もの男性が「中折れの経験がある」と答えています。

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来院歴が無くてもOKです。

中折れ症状に「気づかないふり」していませんか?
症状はあっても射精には至るため、自覚がないケースも多く見受けられます。また、「これってもしかしてED…?」と薄々気づいた場合でも、男のプライドがそれを認めることを許さず、クリニックに足を運ぶまでには至らないようです。

当院における患者さんからの相談でも、最も多いのがこの中折れですが、やはり自覚がないケースが多く見受けられます。
「先生、実はEDでもないのに、行為中に萎えてしまって困っているんです……」

もちろんこれは中折れ症状でありEDなのですが、本人はそれに気づいていないのです。もしくは薄々気づいてはいるものの、それを認めたくないのでしょう。EDは克服できる疾患ですから、それを克服するためにも、まずは本人が自覚することが大切だと言えます。

ちなみに中折れは、加齢による身体的原因によって起こりますが、心因性EDの原因ともなります。途中で萎えてしまった経験が、「また次もそうなったらどうしよう……」という心理的負担につながり、心因性EDを引き起こしてしまうのです。別コラムで解説した分類で言えば、予期不安が原因となる「状況関連型の心因性ED」になります。

性交中に中折れを何度か経験すると、「中折れになってなるものか」とイキんでしまいがちとなり、それが原因で射精が早くなってしまうケースが多いのです。
また、「カチカチに勃起した陰茎」と勃起はしているのものの「中折れ気味の陰茎」とでは性行為時の挿入時の物理的な刺激の受け方を比べると後者の方が多く刺激を受けてしまうため早漏気味になってしまうのです。
EDではない方とEDを自覚している方とで早漏についてのアンケートを取ってみると特に50歳以降はEDと早漏の因果関係が明らかとなる結果が出ています。以下に調査結果を紹介していますのでご興味ある方はご参照下さい

では、なぜ「中折れ」は起きてしまうのか。それを理解してもらうために、まずは勃起の仕組みについて解説していきましょう。以下が、勃起が起きるまでの簡単な流れとなります。

  • 性的興奮を覚える
  • 脳の命令によってペニスの陰茎動脈が緩み、ペニスに血液が流れこんで勃起する
  • 同時に、勃起を保つために陰茎動脈から血液が流出しないようにする

このように、ペニスに血液を流し込み、その血液をペニスに留めることによって、勃起を維持し続けられるようになっているのです。これが、加齢によってうまく機能しなくなり、勃起を維持するのが困難になると、中折れ症状が出てくるわけです。

ちなみに、「動脈硬化」も中折れの原因となります。人は誰しも、年をとるにつれて血管が硬くなり、血管が詰まり始めます。それが重度の状態になったのが心筋梗塞や脳梗塞ですが、ペニスの血管はとても細いため、動脈硬化の初期症状としてEDが現れてくるのです。そのため中折れは、動脈硬化進行の指標としても考えられています。つまり、中折れ症状が出始めたならば、これまで以上に健康に気遣う必要があるとも言えるでしょう。

中折れの改善させるために一番重要なのは、「何故に中折れになっているか?」を把握することです。主に世代によって中折れの原因が違ってくるので年齢別での対策案を以下にまとめてみました。

20代~30代の中折れ

この世代での中折れは主に「心因的なものが原因」か「抗うつ剤や向精神薬等の薬剤による副作用が原因」となっている方が多いです。
具体的には初めて彼女ができて初めての性行為で緊張しすぎて行為自体に集中できず性的刺激が上手く脳に伝わらず中折れしてしまうのです。一度体験してしまうと「また中折れしたらどうしよう」と思い出してしまい不安が募り負の連鎖に陥ってしまうのです。付き合いも長くなり彼女との信頼関係が築けて性行為自体にも慣れてくれば自然と克服できる場合がほとんどですが、ED治療薬を使用するのも良いと思います。薬の力を借りて何度か性行為が上手くいけば自信に繋がり、その内にED薬無しでも中折れしなくなるでしょう。
処方された抗うつ剤や向精神薬を服用し始めた時期から中折れするようになった場合は薬による副作用が原因の可能性が高いので主治医に相談してお薬の種類を変更したり、減薬してもらうだけで解決する場合が多いです。またこの場合でもED治療薬は有効です。

40代の中折れ

この世代での中折れは生活習慣病が絡んでいることが多いです。つまり喫煙、運動不足、過度の飲酒、乱れた食生活が原因となっているケースです。よって生活を改め適度な運動を取り入れるだけで解消する可能性は十分にあります。
中折れは動脈硬化の指標でもあるので楽観的に「年とったな」で済まさず、しばらく健康診断を受けていない方は自身の健康状態を知るためにも健康診断を受けることをお勧めします。
30代や40代では子作りによるプレッシャーでの中折れも多いのも特長です。解消方法としてはプレッシャーからは回避できないので早めにED治療薬の服用を検討し、クリニック等で処方を受けることがよいでしょう。

50代の中折れ

この世代での中折れは40代同様、生活習慣病が絡んでいることも多いですが残念ながら加齢によるところが大きいです。もちろん40代同様、生活習慣の改善で解決できることもありますが、人間誰しも年を取ると視力、筋力、瞬発力、持久力等々、「力」の付くものは衰えていく生き物です。勃起力だけ落ちないなんてことはありません。ほとんどの方がED治療薬で解消できるので中折れでお悩みの方は積極的にED治療を行っている医院を受診しましょう。

60代以降の中折れ

この年代になるとほぼ100%中折れの経験はあります。性欲自体も落ちかけてきているため性的興奮や性的刺激が上手く受けられないことも要因となります。しかし性的欲求とED治療薬があれば、まだまだ性行為も可能です。諦めていらっしゃる方も多いかもしれませんが性行為自体は適度な運動になるだけでなく、体内の様々な神経が刺激され免疫力が付き病気になり難い体を維持する効果もあります。つまり性行為は長生きの秘訣でもあるのです。

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