ザガーロ(デュタステリド)ザガーロとプロペシアの違いを比較
浜松町第一クリニック竹越昭彦院長監修目次※知りたい情報をクリック
※大きく異なる個所や特に注目すべき箇所に黄色いマーカー( )をしてあります。
ザガーロ | プロペシア | |
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有効成分 | デュタステリド (dutasteride) | フィナステリド (finasteride) |
効果効能 両剤の添付文書記載 | 男性における男性型脱毛症 | 男性における男性型脱毛症の進行遅延 |
製造販売会社 | グラクソ・スミスクライン株式会社 | MSD株式会社 |
使用期限 | 0.1mg:3年 0.5mg:4年 | 0.2mg:3年 1.0mg:3年 |
錠剤の形状 |
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識別 コード | 0.1mg「GS TFH」 0.5mg「GS MUF」 |
0.2mg「MSD22」 1.0mg「MSD115」 |
外形(薬剤の)大きさ | 全長「19.3mm」 厚さ「6.6mm」 | 直径「7.2mm」 厚さ「3.5mm」 |
添加物 | ジブチルヒドロキシトルエン、中鎖モノ・ジグリセリド、ゼラチン、グリセリン、濃グリセリン、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三酸化鉄、中鎖脂肪酸トリグリセリド、レシチン | 結晶セルロース、乳糖水和物、部分アルファー化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、ジオクチルソジウムスルホサクシネート、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酸化チタン、タルク、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、カルナウバロウ |
含量 包装規格 | 0.1mg、0.5mg 1箱30カプセル(10錠シート×3) ※0.1mgは取り扱っていません。 | 0.2mg、1mg 1箱28錠(14錠シート×2) 1箱(14錠シート×10) 90錠ボトル(バラ) ※0.2mgは取り扱っていません。 |
特長 |
◆5α-還元酵素Ⅰ型Ⅱ型阻害薬 元々は2001年に前立腺肥大症(BPH)の治療薬として国際誕生した薬で既に102ヶ国以上で承認取得。AGA治療薬として承認を受けたのは韓国に次いで日本で2か国目。国内では既にジェネリック医薬品も発売開始⇒ザガーロジェネリック |
◆5α-還元酵素Ⅱ型阻害薬 AGA治療薬として世界で初めて製品化された薬で既に60ヶ国以上で承認されている世界シェアNO.1の薬剤。国内では既にジェネリック医薬品も発売開始⇒プロペシアジェネリック |
服用のタイミング | 食事の影響がないのでいつ服用しても問題なし 24時間おきの服用が望ましい | 食事の影響がないのでいつ服用しても問題なし 24時間おきの服用が望ましい |
血中濃度 (単回投与) | ◆0.5mgを1カプセル服用した時 Tmax(最高血中濃度到達時間)は1.5時間(0.7~6.0時間)T1/2(血中濃度が最高値の半分になるまでの時間)41.12時間 ±14.96時間 | ◆1mgを1錠服用した時 Tmaxは1.36時間 ±0.92時間T1/2は4.15時間 ±0.26時間 |
血中濃度 (反復投与) | ◆0.5mgを1日1回6か月間反復投与 T1/2は3.4±1.2週間 | ◆1mgを1日1回17日間反復投与 T1/2は4.13時間 ±0.23時間 |
献血について | 服用中止後、6ヶ月経過しないと献血できない | 服用中止後、1ヶ月経過しないと献血できない |
併用 禁忌薬 | 無し | 無し |
併用 注意薬 | CYP3A4阻害作用を有する薬剤リトナビル等(本剤の血中濃度が上昇する可能性がある) | 無し |
禁忌 | ◆本剤の成分及び他の5 α還元酵素阻害薬に対し過敏症の既往歴のある患者 ◆女性(妊婦、産婦、授乳婦等) ◆小児等 ◆重度の肝機能障害のある患者 | ◆本剤の成分及び他の5 α還元酵素阻害薬に対し過敏症の既往歴のある患者 ◆女性(妊婦、産婦、授乳婦等) ◆小児等 |
国内長期投与試験 *3) 副作用比較 | 52週間(1年間)の20~50歳の日本人男性型脱毛症患者120例を対象とした非盲検試験 *1)において、ザガーロ0.5mgが投与された総症例120例中20例(16.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、勃起不全13例(10.8%)、リビドー減退10例(8.3%)、射精障害5 例(4.2%)であった。 | 52週間(1年間)のプラセボを対照とした二重盲検比較試験 *2)において、プロペシア1mg群での副作用発現頻度は5.0%(139例中7例)、0.2mg群では1.5%(137例中2例)であり、プラセボ群では2.2%(138例中3例)でした。その中で性機能に関する副作用は1mg群で2.9%(139例中4例)、0.2mg群で1.5%(137例中2例)、プラセボmg群で2.2%(138例中3例)であった。 |
副作用 | 第Ⅱ/Ⅲ相国際共同試験において、本剤が投与された総症例557例(日本人120例を含む)中、95例(17.1%) 勃起不全24例(4.3%)、リビドー減退22例(3.9%)、精液量減少7例(1.3%) 日本人120例中、臨床検査値異常を含む副作用が報告された症例は14例(11.7%) リビドー減退7例(5.8%)、勃起不全6例(5.0%)、射精障害2例(1.7%)(承認時) | 承認時の国内臨床試験において、調査症例276例中副作用は12例(4.3%) リビドー減退3例(1.1%)、勃起機能不全2例(0.7%)、その他9例(射精障害、精液量減少、下痢、胃不快感等)(いずれも1%未満) |
生物学的利用率(バイオアベイラビリティ) | 59%(外国人のデータ) | 80% |
料金 (価格) | ザガーロ0.5mg×30カプセル 10,500円(税込) 30カプセル×5箱 50,000円(税込) ※5箱以上で1箱あたり10,000円 ◆ジェネリックは30カプセル:7,000円(税込) 30カプセル×5箱:32,500円(税込) ※5箱以上で1箱あたり6,500円 |
プロペシア1mg×28錠 8,200円(税込) 28錠×5(140錠) 38,500円(税込) ※5箱以上で1箱あたり7,700円 ◆ジェネリックは28錠:4,300円(税込) 140錠:20,000円(税込) ※5箱以上で1箱あたり4,000円 |
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来院歴が無くてもOKです。
*1) 非盲検試験とは、オープン試験ともいい、被験者、医師、スタッフに「被験者がどの治療群に割り当てられたか」をオープンにして行われる試験。デメリットは評価をする医師、データを解析するスタッフが内容を知ってしまっていることで評価に何らかの偏りが生じてしまう可能性があることです。このような理由から同じ「国内長期投与試験」でも試験方法が異なることから本来、比較参考にするべきでは無いことを申し上げておきます。要は被験者と医師に知らされているため治験対象薬に対する先入観や予備知識などから副作用発現頻度も高くなる可能性が十分に考えられるということです。
*2) 二重盲検比較試験とは、ダブルブラインド試験ともいい、被験者、医師、スタッフが「被験者がどの治療群に割り当てられたか」を全く知らない状態で行われる試験。プロペシアの性機能に関する副作用の場合、1mgの本物で139例中4例、偽薬で138例中3例、と差がほとんどありませんので性機能に関する副作用はあまり気にしなくて良いのではないでしょうか。
*3) 国内長期投与試験の副作用比較・・・上記「非盲検試験」「二重盲検比較試験」の説明を見ていただければおわかりいただけると思いますが被験者と医師の先入観や予備知識により評価に偏りの出る非盲検試験と偏りの出ない二重盲検試験とでは本来、参考比較にはなりません。今後も他の薬剤にて副作用発現頻度を調べる機会があれば、試験方法が「非盲検」なのか「二重盲検」なのかを注意してみると役に立つかと思います。
ザガーロとプロペシアの製品比較画像
ザガーロカプセルとプロペシア錠の薬剤と箱を並べて撮影した画像です。ザガーロはプロペシアに比べて、とても大きいのがおわかりいただけます。
一般名 | デュタステリド(Dutasteride) |
化学名 | N-[2,5-Bis(trifluoromethyl)phenyl]-3-oxo-4-aza-5α-androst-1-ene-17β-carboxamide |
分子式 | C27H30F6N2O2 |
分子量 | 528.53 |
構造式 | |
性状 | 本品は白色~微黄色の粉末である。 |
融点 | 242~250 °C |
分配係数(log P) | 4.9(1-オクタノール/水系) |
一般名 | フィナステリド(Finasteride) |
化学名 | (-)-N-tert-Butyl-3-oxo-4-aza-5α-androst-1-ene-17β-carboxamide |
分子式 | C23H36N2O2 |
分子量 | 372.55 |
構造式 | |
性状 | 白色の結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けにくく、水にはほとんど溶けない。 |