竹越昭彦院長コラム「初顔合わせED」「新婚ED」「うつ病治療薬によるED」

代表的なEDのタイプ「初顔合わせED」「新婚ED」「うつ病治療薬によるED」

1. 初顔合わせED

どんな女性とのSEXでも当然「1回目」があるわけだが、新しい彼女ができるたびに"初戦"ではペニスが勃起しないのがこのタイプのEDであり、20代の若い男性に特に多く見られる。童貞喪失時のSEXで、挿入前に射精してしまったり、中折れしてしまったりと初体験の失敗が尾を引き、その後も女性との最初のSEXでは勃起できなくなってしまうのだ。

「初顔合わせED」は 「中折れ型ED」と同じように、「また失敗したらどうしょう・・・・・・」という予期不安によるもので、心因性EDの行動関連型に分類される。一般的に、20代の若年層男性には心因性EDが多い。このタイプのEDは不安が要因なので、自信や安心感があれば解消されることがほとんどである。女性との"初戦"では、予期不安はもちろん、極度の緊張から勃起がままならないようだが、"初戦"以降は徐々に慣れて自然と勃起に至るケースも多い。初めてのSEXなのだから、当然うまくいかないこともあるのだが、このタイプのEDになる男性はきっと、真面目な人が多いのだろう。自然に克服できればいいが、場合によってはその後にSEXを敬遠するようになったり、本格的なEDになったりするケースも少なくない。

2. 新婚ED

新婚なのだからEDなんて考えられないという人もいるだろうが、お見合い結婚などで結婚前のSEXの経験があまりなかったりすると、緊張からうまく勃起せずSEXに失敗してしまうのが、「新婚ED」によく見られるケースだ。このような症例は意外と多い。また、結婚後の落胆から「新婚ED」になってしまうケースも少なくない。結婚前に抱いていた妻のイメージが、結婚後にまったく違うとわかり、「こんなはずではなかった」と、イメージと現実のギャップから妻とのSEXが困難になってしまうわけである。

さらに、SEXの経験が豊冨な女性と経験が少ない男性が結婚した場合にも、この「新婚ED」は多いようだ。経験豊富な妻とのSEXに過度に緊張してしまい、新婚初夜で失敗し、「次は失敗できない」と余計に自分にプレッシャーをかけてしまうことで2回目、3回目も失敗・・・・・・そして、EDに陥ってしまうのだ。妻に比べて経験が少ない自分という男性にとっては"不利"な状況が精神的な重圧となり、自分を追い込んでしまうわけだが、このケースではSEXの経験が少ないことを妻に知らせていないことも多い。男性のプライドが邪魔をするのだろうが、離婚に至ることもあり、早期の改善が望まれる。

3. うつ病治療薬によるED

あらゆる気力が失われるうつ病患者は年々増え続け、2008年に厚生労働省が発表した「平成20年患者調査」によれば、躁うつ病を含むうつ病の患者数は初めて100万人の大台を突破し、104万1000人に達している。

生きる気力がなくなる病気だけに、うつ病患者にはEDを併発するケースが多いのだが、さらにうつ病の治療薬であるSSRI(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)の副作用でEDになるケースも多いのだ。SSRIを長期間服用していると、勃起や射精ができなくなる副作用を引き起こしてしまう。これは同じうつ病治療薬のSNRI(Serotonin & Noradrenaline Reuptake Inhibitors)でも同様だ。ところが、薬をのんでいる本人がEDになっているのに気づかないことが多い。うつ病を患っていればSEXをする気など起きないので当然ではあるが、一つには処方する医師がこの副作用を患者に伝えていないことがしばしばあるからだろう。ただ、医師が伝えるのを忘れたということではない。副作用を伝えることで、患者が服用を嫌がるのを避けているわけだ。こうした事情から起こる「うつ病治療薬によるED」だが、薬の服用をやめればEDは回復に向かう。もちろんその前に、うつ病を治すことが先決ではあるが。