お弁当作りのコツ 2018.04.04 fri

春は仕事の環境や生活スタイルが変わり、心と体のバランスが崩れやすい時期でもあります。ストレスから体を守るためにも、手作りのお弁当で旦那様をサポートしてみてはいかがでしょうか。今回はバランスの良いお弁当作りのポイント、無理なく続けるコツをお伝えします。


お弁当を作る上で、まず初めに決めたいのがお弁当箱のサイズ。適正なサイズは、1食に必要なエネルギー量 (kcal) = 同じ数値の容量 (ml) を選ぶのがよいとされています。例えば、成人男性(18~29歳)の1日に必要なエネルギー量は2650kcalで、一食当たりは約850~900kcal。お弁当箱のサイズはエネルギーと同じ数値の850~900mlを選びましょう。

男性 1日に必要なエネルギー 1食あたりのエネルギー お弁当箱のサイズ
18 ~ 29 歳2,650 kcal880 kcal850 ~ 900 ml
30 ~ 49 歳2,650 kcal880 kcal850 ~ 900 ml
50 ~ 69 歳2,450 kcal820 kcal800 ml
女性 1日に必要なエネルギー 1食あたりのエネルギー お弁当箱のサイズ
18 ~ 29 歳1,950 kcal650 kcal650 ml
30 ~ 49 歳2,000 kcal670 kcal650 ~ 700 ml
50 ~ 69 歳1,900 kcal630 kcal600 ~ 650 ml
厚生労働省「食事摂取基準2015年版」推定エネルギー必要量 (kcal/日) 身体活動レベルⅡより作成

お弁当箱のサイズが決まったら、続いてはごはんとおかずのバランスです。摂取エネルギーの約5~6割をごはん、残りをおかずとして考えましょう。具体的な詰め方については、主食3、主菜1、副菜2の割合で詰める、「3:1:2弁当箱法」がおすすめです

お弁当箱の約半分にごはん(主食)、残りのスペースにおかず3品を隙間なくしっかり詰めるようにします。3つのおかずのうち、1つは肉・魚・卵・大豆製品のいずれかを使ったメインのおかず(主菜)、残りの2つは野菜がメインのおかず(副菜)です。3品作るというのが難しいという場合は、1つ目のおかずに野菜やきのこ、海草類などをたっぷり加えてみてください。炊き込みごはんや丼ものなど、主食に加えてみてもよいでしょう。エネルギーオーバーや塩分過多にならないためにも、主菜で油を使った場合は、副菜は煮物や蒸し野菜にするなど、調理法や味付けをかぶらないようにするのも大切なポイントです。

【お弁当の参考例】

  • ごはん(主食)+いわしのミニハンバーグ(主菜)+根菜の煮物(副菜)+ミニトマト&茹でブロッコリー(副菜)
  • ごはん(主食)+彩り酢豚(野菜たっぷりの主菜)+ひじきの煮物(副菜)
  • 高野豆腐の三色丼(主食+主菜)+きのこのマリネ(副菜)+ミニトマト&茹でブロッコリー(副菜)

お弁当が全体的に茶色くなってしまった・・・なんてこともあるのではないでしょうか。彩りを意識することは見た目のおいしさにもつながり、栄養バランスも整いやすくなります。彩りに悩んだ際は、以下に挙げるような3色のおかずを参考にしてみてください。

【お弁当作りに役立つ3色の野菜のおかず】

  • 赤のおかず
    人参のたらこ和え、人参のナムル、赤パプリカのピクルス、ミニトマト
  • 緑のおかず
    いんげんのおかか和え、青菜の胡麻和え、アスパラガスのソテー、ブロッコリー(茹で)
  • 黄のおかず
    かぼちゃの煮物、黄パプリカのマリネ、コーンのチーズ焼き、じゃが芋のカレー炒め

1夕食のおかず作りでプラスα

夕食で作るおかずを少し多めに作り、翌日のお弁当用に取り分けておくようにします。ハンバーグであった場合、お弁当用にミニサイズを焼き、夕食でおろしハンバーグにしたら、お弁当にはチーズをのせて味を変えるなどの工夫をするとよいでしょう。

2週末作り置き・冷凍

休日や時間のあるときに、副菜をまとめて作っておくとよいでしょう。酢を使ったきのこのマリネやピクルスは保存性も高くおすすめです。乾物を使ったひじきの煮物、切干大根の煮物などは一度にたっぷり作ることが出来ます。お弁当用に小分けに冷凍しておくと便利です。

3缶詰や冷凍野菜を活用

魚の缶詰は下処理がいらず、栄養豊富なイチオシ食材。カットされたブロッコリーやいんげん、かぼちゃやほうれん草などの冷凍野菜も重宝します。これらの食材を活用することで時短調理をすることが出来ます。


気温が高くなってくると食材が傷みやすくなるため、お弁当に入れるおかずには注意が必要です。中心までしっかり加熱をし、生ものや傷みやすい食材は避ける、水分を含むものは水気をしっかり切る、ごはんは冷ましてから蓋をするなど、食中毒予防にも注意を払いましょう。

職場の同僚や上司とのお付き合いも大切にしつつ、週に数回お弁当の日を決めるなどして無理なく挑戦してみてはいかがでしょうか。

参考文献
NPO法人食生態学実践フォーラムHPより
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」推定エネルギー必要量より

亜鉛 … 免疫力アップ、糖尿病予防、疲労解消

セレン … 精子の形成や老化・がん予防

マンガン … 骨の形成、糖質・脂質の代謝

ビタミンE … 抗酸化作用、血行促進効果

ビタミンB1 … 疲労回復、スタミナ増強

ビタミンB2 … スタミナ増強、過酸化物質を除去

ビタミンC … 免疫力を高める、抗酸化作用

アルギニン … 精子数や精子の運動率を上げる、子宮内膜を厚くする

アスパラギン酸 … 疲労回復や利尿作用

ムコ多糖類 … 疲労回復や滋養強壮

クエン酸 … 疲労回復、スタミナ・食欲増進

執筆者

緑川 鮎香

管理栄養士・フードコーディネーター・オリーブオイルジュニアソムリエ


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