竹越院長コラムEDになってしまう原因とは?

なぜEDになってしまうのか?を解明する(1)

EDの原因は、血管や神経の障害による器質性のものと、メンタルな要因による心因性のものの2つに大きく分けられる。器質性のEDとは、すなわち身体的原因によるEDのことだ。さらに器質性のEDは血管系の障害によるものと神経系の障害によるものの2つに大別される。ここでは、器質性と心因性の2つの要因について検証してみる。

EDになってしまう原因

1.器質性EDの原因

神経系の要因による器質性EDは、神経に障害が生じ、脳が興奮を感じても勃起命令が伝達しないことで起こる。この症状を引き起こす原因でもっとも多いのが糖尿病だ。2006年11月の厚生労働省の調査によれば、日本には約820万人の糖尿病患者がいると推計されている。生活習慣病として知られる糖尿病は血液の病気で、いろいろな臓器や神経に悪影響を及ぼす。血液中のブドウ糖濃度が高い状態が続き、血管を傷つけるだけでなく、神経に障害を起こすのだ。これを糖尿病性末梢神経障害という。こうなると脳からの命令が伝わりにくくなるので、結果、EDに繋がってしまうのである。

また、脊髄の損傷や椎間板ヘル二アも神経障害による器質性EDの原因となる。自動車やバイクの事故などで脊髄を損傷してしまうと、同時に勃起を司る神経が傷ついたり、切れたりしてしまうことがある。すると当然、脳からの勃起の命令が伝わらないので、EDになってしまうわけだ。椎間板へルニアは、加齢によって変性した椎間板の組織が脊髄や神経を圧迫することで起こるのだが、脊髄の損傷と同様に、神経が圧迫されることでやはり脳からの勃起命令が伝達されなくなってしまうのだ。

ほかにも神経系の要因による器質性EDの原因としては、多発性硬化症など神経の病気や前立腺がん、直腸がんなど骨盤内の外科手術の際の神経の切断などが挙げられる。一方、血管系の要因による器質性EDは、文字通り血管が細くなり血流が悪くなることによって、ペニスの海綿体に十分な血液が流れ込まないことで起こる。原因で圧倒的に多いのが動脈硬化によるものだ。血管が硬くなると、大量の血液が流れるのに必要な太さに広がらなくなってしまう。動脈硬化は何も大動脈などの太い血管だけに起きる症状ではない。ペニスの海綿体のなかのごく細い血管も硬化するのだ。動脈硬化になると最初に出る症状がEDというのは、こうした理由からなのである。また、高脂血症もこのタイプのEDの原因となる。血中脂質値が高い状態になると、血液はドロドロの状態になり血流が悪化する。血の巡りが悪くなれば、ペニスの海綿体に血液が流入しにくくなるのでEDを引き起こす。

器質性EDの患者は神経系か血管系のどちらかか、もしくは不幸にもこの両方の障害が表れるケースもある。神経障害による器質性EDの原因のトップは糖尿病によるものだが、糖尿病は血管障害による器質性EDの原因にもなっている。糖尿病になると、動脈硬化や高血圧になりやすく、血管が細くなるのでEDに繋がりやすいのである。糖尿病はさまざまな合併症を引き起こしやすいことで知られるが、EDにおいても血管系のED、神経系のEDの両方の原因となるのである。ペニスの勃起にとっては、いわばダブルパンチの状況なのだ。

2.心因性EDの原因

心因性EDは、ストレス、不安、うつ病などの心理的な原因によって起こるEDを意味する。器質性EDが血管や神経の障害によって、いわば「直接的」に発症するので、加齢による影響が顕著となる50代以降の男性に多いのに対して、心因性EDは20〜30代の男性にもっとも多く見られるEDだ。患者によって原因となる要素はさまざまで、多くの種類に分類される。

「だらしないわねぇ」
「それでも男なの!」

ぺニスの勃ちがいまひとつで、うまくSEXが行えなかったときに女性からこんな言葉でなじられれば、男性はひどく傷つくものだ。こうした失敗経験がトラウマとなって起こるのが心因性EDの代表的ケースと言える。こんな経緯で心因性EDを発症した男性は、往々にして負のループに陥りがちだ。

「また勃たなかったら、どうしよう・・・・・・」
「こんなはずじゃなかったのに・・・・・・」

焦りが焦りを呼び、場合によってはSEXそのものを敬遠しがちになってしまう。メンタルが原因のEDなので、回復するには何よりも自信を持つことが肝心になってくる。また、こうした自信喪失型のEDとは別に、SEXとは関係のない悩みや不安がきっかけとなって心因性EDを発症するケースもある。精神的な問題が原因なだけに、心因性EDにはさまざまな種類があるのだ。