偽造バイアグラの見分け方|溶解検証

浜松町第一クリニック 竹越昭彦院長 監修

個人輸入で購入したバイアグラ錠

バイアグラを個人輸入代行業者から入手した場合、偽造薬・模造品の可能性があり、効かなかっただけならまだしも健康被害も出るケースもあるので注意しなければいけません。そこで、実際に個人輸入業者からバイアグラを購入し、そのバイアグラがどのように水に溶けていくか、本物を比べることで本物か偽物かを見極めることができるのかを実験してみました。※成分分析を行っておりませんが、錠剤の見た目や溶解される様子などから明らかに偽造品とわかるものもありました。

インターネット上にある個人輸入代行業者の通販サイトの中から本物らしきバイアグラを扱っていそうな業者(安すぎない・ホームページの作りが良い)で実際に注文し、届いた薬が以下になります。本物のバイアグラは当院で処方しているもので、医薬品の大手卸売会社であるアルフレッサ株式会社から仕入れた正規品です。

1万円以上で送料無料。
来院歴が無くてもOKです。

個人輸入で入手したバイアグラ錠の詳細

検証対象

個人輸入で入手したバイアグラ5種類と、当院で処方している本物のバイアグラの詳細(発送元・原産国・容量・箱・ケース)は以下の通りです。

【発送元】日本
【原産国】日本
【 容量 】50mg

【発送元】日本
【原産国】日本
【 容量 】50mg

  • 【発送元】アメリカ合衆国
    【原産国】フランス
    【 容量 】100mg

  • 【発送元】中国
    【原産国】アメリカ合衆国
    【 容量 】100mg

  • 【発送元】アメリカ合衆国
    【原産国】不明
    【 容量 】50mg

  • 【発送元】香港
    【原産国】アメリカ合衆国
    【 容量 】50mg

  • 【発送元】シンガポール
    【原産国】不明
    【 容量 】50mg


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通販で購入したバイアグラをそれぞれ水に浸し溶解検証

個人輸入代行業者が運営するインターネットの通販サイトで購入したバイアグラを、それぞれ水に浸して時間の経過とともに、どのように溶解していくかを観察してみました。国内の純正バイアグラと比較してどのような違いがあるかもわかりやすく画像で説明します。

それぞれのバイアグラ錠の溶解時間

溶解検証した結果

【アメリカ発送のバイアグラ】
100mg・50mgともに外側のコーティングから中身の白い成分が溶け出しています。溶け出し方が国内純正品バイアグラと似ています。溶解時間はアメリカ50mgと正規品50mgがほぼ同じ。アメリカ100mgは用量が多い分少しだけ溶解時間が長く感じました。4分後以降は溶けていく状態は同一に見えました。

【シンガポール発送のバイアグラ】
錠剤の溶解速度が国内純正品よりも1分~1分30秒ほど早く、シンガポール1分後の状態と純正品2分後の状態が同じであることが写真から分かるかと思います。外側のコーティングが溶けて中身の白い成分が水に溶け出す様子は純正品と似たところがありましたが、3分後以降の溶解の様子には違いが見られました。

【香港発送のバイアグラ】
溶解速度は純正品に比べて遅く、外側のブルーのコーティングが溶ける様子は誰が見ても純正品とは違うのが明らかです。30分後には中身の成分も溶け出しますが、純正品とは違い溶け出した白い成分の粉末がダマになっており、明らかに成分が違う物が混入しているように見えます。

【中国発送のバイアグラ】
こちらも香港バイアグラと同じで、溶解速度・コーティングの溶け出す様子が純正品とは全く異なっているのが見て取れます。恐ろしいことに60分・120分経過しても錠剤の原型は残ったままでした。さらに中身の成分が純正品は真っ白なのに対して、中国発送のバイアグラは黄色がかっていました。
溶解検証を終えて薬剤を入れたシャーレを水洗いする際に、中国発送バイアグラだけシャーレに成分がこびり付いていて、手でこすらないと落ちませんでした。

総評

今回の検証は、インターネットの通販サイトを運営している個人輸入代行業者を介して購入したバイアグラを、誰でも簡単に本物か偽物かを見分ける方法はないだろうか?と思い「ただ水に浸す溶解による比較」を思い付き行ってみました。
結果、水に入れてみることで溶解の仕方に明らかに違いが出るバイアグラは偽物であると断言できますが、違いがあまりないバイアグラに関しては本物かどうかを見極めることは難しいと感じました。若干の溶解の違いは製造国の違いなのか?用量による違いなのか?巧妙に作られた偽物なのか?専門機関にて成分分析でもかけなければ判断が難しいからです。

では、成分分析までやってみればいいのでは?と思い色々な専門機関に依頼をしたところ、ただ単に断られたり、分析結果非公表の約束がなければできなかったり(それでは意味がない)という返答ばかりでした。非常に残念ですが今回の検証はここまでとなります。

結論、水による溶解で明らかに偽物であるバイアグラは判断可能であるため、見た目が怪しかったり不安な方はやってみる価値は十分にあります。しかし本物に近しい溶解だった場合は判断が難しいので、安心して服用するには、やはり医療機関で国内正規品のバイアグラを処方してもらうのが無難でしょう。しかし、事項でも説明していますが最近では個人輸入したバイアグラを処方するクリニックも存在するので注意が必要です。

今回入手したバイアグラは、通販サイトを見て「値段が高め」「連絡先明記」「インターネットでよく見る個人輸入業者」を満たしているところで注文しました。にも関わらず明らかな偽物も含まれることから、個人輸入でのバイアグラの入手は非常にリスキーであることがお分かり頂けるのではないでしょうか。

個人輸入したED薬を処方するクリニックに注意

現在、全国に複数院展開している男性専門クリニックが粗悪な医薬品が混じる個人輸入で入手したED治療薬を処方しているようです。そのようなクリニックに行かないためにする方法は意外と簡単です。レビトラ錠の発売元であるバイエル薬品が提供する「EDネットクリニック」内にあるEDの相談ができる病院検索かシアリス錠の発売元であるバイエル薬品が提供する「EDケアサポート」内にあるEDを相談できる病院検索に掲載されている医療機関を選べば問題ありません。

病院検索サイトは粗悪な個人輸入の薬を取り扱っているような医療機関は審査が通らず掲載されておりません。病院に行く前に必ず調べてから行くようにしましょう。


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