二次性高血圧 - 高血圧の種類と特徴 -
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浜松町第一クリニック 竹越昭彦院長 監修
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高血圧は発症する原因から2つに大別されています。腎疾患や内分泌疾患といった血圧上昇の原因が、検査によって特定できる高血圧を「二次性高血圧」と呼びます。つまり、何らかの原因疾患があり二次的に高血圧を発症している状態です。
一方、高食塩や肥満といった環境による影響が考えられるものの、はっきりとした原因が分からない高血圧を「本態性高血圧(一次高血圧)」と呼んでいます。高血圧全体に占める二次性高血圧の割合は10~15%としている報告が多いようです。
血圧が高い場合、加齢や食生活などが関係する生活習慣病として本態性高血圧と診断されることが多いですが、特に次のような特徴がある場合は、本態性高血圧だけでは説明しにくく、二次性高血圧が隠れていないか確認が必要です。
- 若年で発症した高血圧(特に30歳未満)
- 急に発症した高血圧、または短期間で悪化した高血圧
- 収縮期血圧180mmHg以上、または拡張期血圧120mmHg以上の著しい高血圧
- 血圧の高さに比べて、心臓・腎臓・眼底などの臓器障害が強い
- 通常の治療では下がりにくい高血圧(複数の降圧薬を使っても十分な効果が得られない)
二次性高血圧は、次に挙げるような疾患や病態によって引き起こされることが知られています。
- 腎実質性疾患
- 腎血管性高血圧(腎動脈狭窄など)
- 原発性アルドステロン症
- クッシング症候群
- 褐色細胞腫
- 甲状腺機能異常(甲状腺機能亢進症・低下症)
- 大動脈縮窄症
- 脳幹部血管圧迫
- 睡眠時無呼吸症候群
- 薬剤誘発性高血圧
これらの中でも、腎実質性疾患、腎血管性高血圧、原発性アルドステロン症、睡眠時無呼吸症候群は、成人の二次性高血圧で比較的重要な原因とされています。特に腎臓の病気は血圧と密接に関係しており、原因を見つけて治療することで血圧の改善につながる場合があります。
腎実質性高血圧の主な原因としては、「糖尿病性腎症」「慢性糸球体腎炎」「多発性嚢胞腎」などの腎障害が挙げられます。糖尿病性腎症は、糖尿病による高血糖の影響で腎臓の細い血管が障害され、腎機能が徐々に低下していく病気です。慢性糸球体腎炎は、腎臓の糸球体に炎症や障害が慢性的に続くことで、血尿や蛋白尿、腎機能低下をきたす病気です。多発性嚢胞腎は、腎臓に嚢胞とよばれる液体のたまった袋が多数できる遺伝性の病気で、腎機能の低下や高血圧の原因になります。
これらが原因となる高血圧では、原因となっている腎疾患の治療に加え、ACE阻害薬やARBなど、レニン・アンジオテンシン系の働きを抑える薬が血圧管理に用いられることがあります。特に蛋白尿を伴う慢性腎臓病では、腎機能の悪化を抑える目的でも重要な治療のひとつです。
二次性高血圧では、まず高血圧の原因となっている疾患を見つけて治療することが基本になります。ただし、原因疾患がすぐに改善しない場合や、すでに高血圧が続いている場合には、原因疾患の治療と並行して降圧薬などで血圧をコントロールしていくことも重要です。
二次性高血圧の場合でも、安静時血圧が170/100mmHg以下を目安にコントロールされており、硝酸薬などの併用禁忌薬がなく、全身状態が安定していれば、バイアグラなどのED治療薬を服用できる場合があります。ただし、腎臓病が原因となっている高血圧では、腎機能の低下の程度によって使用できる薬剤や用量が異なります。特に腎機能が低下している方では、薬剤の種類によっては減量が必要になったり、使用できない場合があります。
受診の際に、血清クレアチニン、eGFR、クレアチニンクリアランス(Ccr)などの検査結果が分かると、より適切に判断しやすくなります。
- 1966年 生まれ
- 1991年 日本医科大学卒業
- 1991年 日本医科大学付属病院
- 1993~2002年 東戸塚記念病院 外科
- 2004年10月 浜松町第一クリニック開院
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