魚の缶詰の魅力と活用法 2019.10.11 fri

昨今、女性の社会進出や共働き世帯の増加に伴い、調理にかける時間が減少し、下処理や後片付けに手間がかかる魚の調理が敬遠される傾向にあります。そんな忙しい日々の食事作りに役立つのが魚の缶詰。手軽さだけでなく、美味しさや栄養面においても優秀です。今回は、魚の缶詰の魅力とその活用法についてお伝えします。

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骨まで食べられる|魚の栄養を無駄なく摂取しやすい

サバやイワシ、サンマなどの魚の缶詰には、脳の発達を助け、血液や血管の健康維持に役立つDHAやEPAが多く含まれています。さらに缶詰は、骨までやわらかく加工されているものが多く、カルシウムを無駄なく摂りやすいのも大きなメリットです。

また、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも含まれているため、魚の缶詰は骨の健康維持にも役立つ食品といえます。生魚では食べにくい部位までまるごと食べやすい点は、缶詰ならではの魅力です。

下処理不要で時短になる|忙しい日の魚料理に便利

魚の缶詰は、面倒な下処理がいらず、ふたを開ければそのまま使えるため、調理や後片付けの時間を大幅に短縮しやすいのが特徴です。生魚のように内臓処理や骨の処理をする必要がなく、忙しい日でも手軽に魚料理を取り入れやすくなります。

また、缶詰に含まれる塩分や味付けを活用すれば、調味の手間も減らしやすく、短時間で一品仕上げたいときにも便利です。

長期保存できる|常温でストックしやすい

生魚は鮮度管理が難しく、購入後すぐに使い切る必要がありますが、魚の缶詰は鮮度を保ちながら長期間保存しやすいのがメリットです。基本的に常温で保管できるため、冷蔵庫のスペースを圧迫しにくく、買い置きしやすい食品でもあります。

忙しくて買い物に行けない日や、あと一品ほしいときのために、魚の缶詰を常備しておくと安心です。手軽さ・保存性・栄養価を兼ね備えた便利な食材として、日々の食事に取り入れやすいでしょう。

水煮缶は汁ごと使う|DHA・EPAを効率よく摂るコツ

余計な調味料が少ない水煮缶は、さまざまな料理にアレンジしやすいのが特徴です。缶の煮汁には、DHAやEPA、水溶性ビタミンなどの栄養素が流れ出ているため、汁ごと使うことで栄養を無駄なく摂りやすくなります。

ただし、煮汁には塩分も含まれているため、味付けが濃くなりすぎないよう、下味や調味料の量を控えめにする工夫が必要です。カレー粉やガーリックなどのスパイス、タイムやローリエなどのハーブ、しょうがやねぎなどの香味野菜を組み合わせると、減塩しながら魚の臭みを抑えておいしく食べやすくなります

例)サバ缶カレー、サバ缶の冷や汁、イワシ缶のラタトゥイユ、サンマ缶のペペロンチーノ など

味付け缶は調味料代わりに使う|炒め物や炊き込みご飯にも便利

魚の缶詰には、しょうゆ味やみそ味のほか、トマト味、エスニック風味など、さまざまな味付けの商品があります。これらはそのまま食べてもおいしいですが、缶詰の味付けそのものを調味料として活用することもできます。

味がしっかりついているため、野菜を加えて炒め物や和え物にしたり、炊き込みご飯の味付けに使ったりするのにも向いています。ただし、水煮缶よりも塩分や糖分が多く含まれていることがあるため、缶の汁を使う場合は入れすぎないよう注意しましょう。

例)サバ缶とじゃが芋の味噌グラタン、サバ缶と野菜の味噌炒め、イワシ缶の炊き込みごはん、サンマ缶の卵とじ丼 など

抗酸化ビタミンと組み合わせる|魚の油を上手に摂るポイント

魚に含まれる油であるDHAやEPAは酸化しやすい性質があるため、抗酸化作用のある栄養素と組み合わせることで、酸化を抑えながら効率よく摂りやすくなります。代表的な栄養素としては、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンC、ビタミンEなどが挙げられます。

これらは、緑黄色野菜や果物、ナッツ類などに比較的多く含まれているため、魚の缶詰と一緒に取り入れるとよいでしょう。また、缶詰は開封後に空気に触れることで風味が落ちやすくなるため、開封後はなるべく早めに食べ切ることも大切です。

  • ビタミンA(βカロテン)…にんじん、ほうれん草、モロヘイヤ など
  • ビタミンC…ブロッコリー、パプリカ、じゃがいも、レモン など
  • ビタミンE…西洋かぼちゃ、アボカド、アーモンド など

秋は脂ののったサンマやカツオ、サバなどが美味しい季節です。時間に余裕があるときは旬の生魚も取り入れながら、忙しい日には缶詰を活用するなど、魚の缶詰と生魚を上手に使い分けるのもおすすめです。精の付くレシピ集では、魚の缶詰や手軽に作れる生魚料理のレシピも紹介していますので、ぜひ毎日の食事作りに役立ててみてください。

魚の缶詰は、炊き込みご飯や麺類、汁物など、さまざまな料理に活用できます。ここでは、魚の缶詰を使った手軽な参考レシピを紹介します。

亜鉛 … 免疫力アップ、糖尿病予防、疲労解消

セレン … 精子の形成や老化・がん予防

マンガン … 骨の形成、糖質・脂質の代謝

ビタミンE … 抗酸化作用、血行促進効果

ビタミンB1 … 疲労回復、スタミナ増強

ビタミンB2 … スタミナ増強、過酸化物質を除去

ビタミンC … 免疫力を高める、抗酸化作用

アルギニン … 精子数や精子の運動率を上げる、子宮内膜を厚くする

アスパラギン酸 … 疲労回復や利尿作用

ムコ多糖類 … 疲労回復や滋養強壮

クエン酸 … 疲労回復、スタミナ・食欲増進

執筆者

緑川 鮎香

管理栄養士・フードコーディネーター・オリーブオイルジュニアソムリエ


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