この時期から気をつけたい!熱中症予防のポイント 2019.6.6 thu

夏を前にしたこの時期から気をつけたいのが「熱中症」。気温がそこまで高くなくても湿度が高く、体が暑さに慣れていない6月は熱中症にかかる方が増えてくる時期です。今回は、熱中症予防のための水分補給のポイントなどをご紹介します。


熱中症と聞くと、7月〜8月の太陽の光がジリジリとふりそそぐ真夏日に発症するイメージをお持ちかもしれませんが、6月頃から熱中症による救急搬送者数は増えてきます。 6月は気温が高くなくても湿度が高く、汗が蒸発しにくくなり体内に熱がこもりやすくなります。その結果、熱中症にかかってしまう方が増えてきます。 東京消防庁管内のデータによると、平成29年6月の熱中症による救急搬送者数は239人にも及びます。同年9月は126人なので、暑さになれていない6月の方が熱中症にかかりやすいことがわかります。

人間の60%は水でできています。体内では水が循環していて必要な水分を毎日摂取する必要があり、体型にもよりますが約2L〜2.5Lの水分が必要と言われています。体内で生成される水分や食事に含まれる水分を差し引くと、1L〜1.5Lは飲むことで水分補給をする必要があります。 1度に大量に飲むのではなく、コップ1杯程度を何回かに分けて飲むようにしましょう。 具体的には、起床時、食事と食事の間、3食の食事の時、入浴前後、就寝前に摂取すると良いでしょう。特に、寝ているときは、自分では気づかない汗をかいて体内の水分が少なくなります。就寝前と起床後は水やお茶などの砂糖の入っていない水分補給の習慣を付けましょう。

水分補給で注意したいのが何を飲むのかです。屋外でのスポーツや活動などで汗をたくさんかいた時にはスポーツドリンクなどで水分補給しましょう。スポーツドリンクには糖質やミネラルなどが含まれていて、大量に汗をかいた時には、水分とともにこれらを補給することで熱中症の予防につながると考えられています。 しかし、屋内での水分補給に糖質を含んだスポーツドリンクなどを飲むのはできるだけ控えましょう。スポーツドリンクや砂糖のたっぷり入ったジュースでの水分補給を続けると、肥満や糖尿病などにつながる恐れがあります。 どのくらい汗をかくのか、どのくらい体を使うのかによって、水分の種類を選択するようにしましょう。

1日に必要な水分量のうち、約1Lは食事から摂取しています。6月〜9月にかけては、暑くなり食欲が落ちてしまうという方もいらっしゃるかと思いますが、しっかり食事を摂ることで水分も摂取でき、夏バテにしにくい体を作ることにつながります。この季節は麺類で簡単に食事を済ませることも増えてくるかと思いますが、鶏肉や卵などのタンパク源とたっぷりの野菜などをトッピングして、できるだけ栄養バランスの良い食事を食べるように心がけましょう。

本格的な暑さを前にして湿度が高いこの時期は、体が暑さにも慣れておらず、熱中症にかかる方が増えてくる時期です。日々の食事をしっかり食べて体力を付けて、こまめな水分補給を行い熱中症を予防しましょう。

亜鉛 … 免疫力アップ、糖尿病予防、疲労解消

セレン … 精子の形成や老化・がん予防

マンガン … 骨の形成、糖質・脂質の代謝

ビタミンE … 抗酸化作用、血行促進効果

ビタミンB1 … 疲労回復、スタミナ増強

ビタミンB2 … スタミナ増強、過酸化物質を除去

ビタミンC … 免疫力を高める、抗酸化作用

アルギニン … 精子数や精子の運動率を上げる、子宮内膜を厚くする

アスパラギン酸 … 疲労回復や利尿作用

ムコ多糖類 … 疲労回復や滋養強壮

クエン酸 … 疲労回復、スタミナ・食欲増進

執筆者

若子 みな美

管理栄養士・フードコーディネーター・栄養教諭


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