減塩のための調理の工夫 2016.06.03 fri

塩分に含まれるナトリウムは体内の水分量を調節したり、筋肉の収縮・弛緩を正常に保つなどと体に必要不可欠ですが、過剰摂取が続くと高血圧をはじめ、さまざまな生活習慣病の引き金となります。日本人の食生活は世界的にみても塩分を摂りすぎる傾向にあり、減塩対策が必要とされています。

厚生労働省は日本人のナトリウム(食塩相当量)摂取基準の目標量を、男性で「8g未満」、女性で「7g未満」としています。 これを調味料で例えると、塩で小さじ1強、醤油や味噌では大さじ3杯程度に値します。 これらを多く使うラーメンやうどんなどの麺類は、1品だけでも5~6g程度の塩分を含みます。麺類のスープは極力控えるようにしましょう。 また、塩分は調味料だけでなく、食品そのものにも含まれるということを忘れずに。ハムやソーセージ、乾き物などの加工食品に多く含まれ、食べ過ぎに注意が必要です。 そして、減塩と共にナトリウムの排泄を促すカリウムを積極的にとることが大切です。カリウムは野菜や芋類、果物に多く含まれます。塩分が多く単品料理になりがちな外食では、出来るだけ野菜が多いものを選んだり、果物を追加することをおすすめします。 友人や家族との美味しいごはん(ハレ)も心の栄養。日常のごはん(ケ)で減塩を意識し、メリハリをつけることが大切です。

だしをとる

旨みを利用することで、少ない塩分でも満足感が得られます。干し椎茸や切干大根などの乾物にも旨みが凝縮されているので、戻し汁は捨てずに煮汁やスープに利用しましょう。

酸味を加える

サラダに使うドレッシングや和え物の調味液は、酢やレモンなどの酸味を使うことで味にしまりがでます。サラダにフルーツを加えたり、お浸しにポン酢を使うのもよいでしょう。

香味野菜や香辛料の利用

ねぎや生姜、大葉などの香味野菜を加えることで味や香りに変化をつけ、薄味でも飽きなくいただけます。ごまや海苔も料理を風味よく仕上げます。また、カレー粉やバジルなどのスパイスやハーブでアクセントを加えたり、香りのよいごま油やココナッツオイルを利用することも減塩につながります。

鮮度や質のよい食材を選ぶ

素材がよいものは薄味で食べたくなるものです。また、旬の食材は味が濃く栄養価も高いので、日頃から意識して選ぶようにしましょう。

主食はごはん、汁物は具沢山に

日常的に食べる主食は、塩分のある麺やパンよりも、塩分を含まないごはんがおすすめです。そして、汁物は具材を食べるものとしましょう。品数を一品増やすよりも、汁物の具材を増やす方が減塩に効果的です。

ダイエットのためにごはんを食べずにおかず食いをすると、塩分の過剰摂取につながりむくみの原因にもなります。ごはんをしっかり食べることは、減塩ときれいな身体づくりにつながります。

参考レシピ

亜鉛 … 免疫力アップ、糖尿病予防、疲労解消

セレン … 精子の形成や老化・がん予防

マンガン … 骨の形成、糖質・脂質の代謝

ビタミンE … 抗酸化作用、血行促進効果

ビタミンB1 … 疲労回復、スタミナ増強

ビタミンB2 … スタミナ増強、過酸化物質を除去

ビタミンC … 免疫力を高める、抗酸化作用

アルギニン … 精子数や精子の運動率を上げる、子宮内膜を厚くする

アスパラギン酸 … 疲労回復や利尿作用

ムコ多糖類 … 疲労回復や滋養強壮

クエン酸 … 疲労回復、スタミナ・食欲増進

執筆者

緑川 鮎香

管理栄養士・フードコーディネーター・オリーブオイルジュニアソムリエ


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