バイアグラとレビトラとシアリスの違い
浜松町第一クリニック竹越昭彦院長監修


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バイアグラ・レビトラ・シアリスの比較
バイアグラ (ジェネリック) | レビトラ | シアリス | |
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有効成分 | シルデナフィルクエン酸塩 | 塩酸バルデナフィル水和物 | タダラフィル |
錠剤の形状 | 青いひし形![]() ピンク色のフィルム剤 ![]() ※ジェネリック2種 ![]() ![]() | オレンジ色の丸形![]() | 黄色の涙形![]() |
容量 | 25mg、50mg ファイザー株式会社 10錠シート ※ジェネリック 50mg 東和薬品株式会社 キッセイ薬品工業株式会社 10錠シート | 5mg、10mg、20mg バイエル薬品株式会社 10錠シート ※5mgは取り扱っていません。 | 5mg、10mg、20mg 日本新薬株式会社 10錠シート ※5mgは取り扱っていません。 |
料金 | バイアグラ25mg 1,300円 バイアグラ50mg 1,500円 バイアグラ50mgODフィルム 1,000円 トーワ50mg 1,000円 キッセイ50mg 1,000円 (1錠の価格/税込) | レビトラ10mg 1,500円 レビトラ20mg 1,800円 (1錠の価格/税込) | シアリス10mg 1,700円 シアリス20mg 1,800円 (1錠の価格/税込) |
特長 | ED治療薬として世界で初めて製品化された薬。世界的に有名で安心感がある。短時間でガツンと効くスポーツカータイプ。特許期間満了後、同じ効果を得られるジェネリックが登場。 | 水に溶けやすい性質上、一番速効性がある。バイアグラと似て短時間でガツンと効くスポーツカータイプ。 | バイアグラやレビトラと比べてマイルドな効果で自然な勃起になる。じわじわと長時間作用する長距離バスタイプ。長時間作用する分、ほてりなどの副作用の出方は弱め。 |
服用のタイミング | 性行為1時間前 空腹時は30分程度で作用 | 性行為1時間前 空腹時は20分程度で作用 | 性行為3時間前 |
作用時間 | 最低5時間程度 | 10mgは最低5時間程度 20mgは最大10時間程度 | 10mgは20〜24時間 20mgは30〜36時間 |
服用時の注意 | 食事と併用すると効果半減の可能性あり。空腹時又は、食後2時間後の服用がお勧め。 ※食後服用の場合、あっさりしたもの腹7分目程度に抑えます。 | 食事の影響は受け難いが条件あり。[ 詳細 ] 空腹時又は、食後2時間後の服用がお勧め。※食後服用の場合、あっさりしたもの腹7分目程度に抑えます。 | 食事の影響は受け難いが条件あり。[ 詳細 ] 空腹時又は、食後2時間後の服用がお勧め。※食後服用の場合、あっさりしたもの腹7分目程度に抑えます。 |
お酒との併用 | 適量であればリラックス作用で相乗効果。 | 適量であればリラックス作用で相乗効果。 | 適量であればリラックス作用で相乗効果。 |
副作用 | 顔のほてり、目の充血、頭痛、動悸、鼻づまりなど。 ※9割以上の方に現れます。 バイアグラ副作用詳細 | 顔のほてり、目の充血、頭痛、動悸、鼻づまりなど。 ※9割以上の方に現れます。 レビトラ副作用詳細 | 頭痛、潮紅、ほてり、消化不良、背部痛、筋痛、鼻づまり、四肢痛など。 ※3割程度の方に現れます。 シアリス副作用詳細 |
併用禁忌薬 | バイアグラの併用禁忌薬 | レビトラの併用禁忌薬 | シアリスの併用禁忌薬 |
硝酸剤を使用中の方 | × 処方不可 | × 処方不可 | × 処方不可 |
不整脈の方 | アンカロン錠、アミオダロン塩酸塩を使用していなければ処方可。 | こちらに記載の抗不整脈薬を使用している場合は処方不可。 | 治療により管理されていれば処方可。 |
抗真菌薬を使用中の方 | ○ 処方可 | こちらに記載の抗真菌薬を使用している場合は処方不可。 | ○ 処方可 |
HIV治療薬を使用中の方 | ○ 処方可 | × 処方不可 | ○ 処方可 |
網膜色素変性症の方 | × 処方不可 | × 処方不可 | × 処方不可 |
血液透析中の方 | ○ 処方可 | × 処方不可 | 著しく効果が増強するため、薬剤を割って5mg、または10mgを慎重に投与。要経過観察。 |
心筋梗塞の既往歴がある方 | 発症後6ヵ月以上経過していれば処方可。 | 発症後6ヶ月以上経過していれば処方可。 | 発症後3ヶ月以上経過していれば処方可。 |
脳梗塞・脳出血の既往歴がある方 | 発症後6ヵ月以上経過していれば処方可。 | 発症後6ヵ月以上経過していれば処方可。 | 発症後6ヵ月以上経過していれば処方可。 |
低血圧の方 | 最大90mmHg未満、または最小50mmHg未満は処方不可。 ※薬で正常値にコントロールされていれば処方可。 | 最大90mmHg以下は処方不可。 ※薬で正常値にコントロールされていれば処方可。 | 最大90mmHg未満、または最小50mmHg未満は処方不可。 ※薬で正常値にコントロールされていれば処方可。 |
高血圧の方 | 最大170mmHg以上、または最小100mmHg以上は処方不可。 ※薬で正常値にコントロールされていれば処方可。 | 最大170mmHg以上、または最小100mmHg以上は処方不可。 ※薬で正常値にコントロールされていれば処方可。 | 最大170mmHg以上、または最小100mmHg以上は処方不可。 ※薬で正常値にコントロールされていれば処方可。 |
溶解時間比較 | バイアグラ、レビトラ、シアリスの溶解時間(溶け方)の比較 |
バイアグラとレビトラとシアリスの違いはまず有効成分の違いがあげられます。
- バイアグラ50mgは有効成分としてシルデナフィルクエン酸塩 70.23mgうちシルデナフィルとして50mg含有してます。
- レビトラ20mgは有効成分としてバルデナフィル塩酸塩水和物 23.705mgうちバルデナフィル20mg含有してます。
- シアリス20mgは有効成分としてタダラフィルが20mg含有しています。
下記に添付してある両剤の化学構造式及び解説からも判断できるようにバルデナフィル(レビトラ)とシルデナフィル(バイアグラ)は大変似た形をしていますがタダラフィル(シアリス)はブロック状の構造をしているので分解されにくいため長時間効くわけです。
共通して言えることは、バイアグラ、レビトラ、シアリスともに性的刺激による勃起を補助する効果であり服用すれば勃起するというお薬ではないことと、3剤とも血管拡張作用があるので、個人差はありますが副作用として「顔のほてり」はほとんどの方にあります。お酒を飲むと頭痛や動悸がする人は、ED治療薬を服用しても同じように副作用として頭痛や動悸が出る可能性が高くなります。そのような方は頭痛薬との併用することで緩和されます。それぞれの特徴として上げられるのが作用時間の違いがあります。バイアグラ・レビトラは作用時間が4〜5時間に対してシアリスは30〜36時間もあります。
効果や副作用等の違いについてですが、効果には個人差がございます。人によってはバイアグラ50mgが一番効くという方もいれば、レビトラ10mgやレビトラ20mgの方が効くという方やシアリス10mgやシアリス20mgが一番効くという方もいますので一概にどのお薬が一番効果があるというのは申しあげにくいところです。副作用である「顔のほてり」や「目の充血」「頭痛」「動悸」「鼻づまり」などの症状の出方も個人差がありますので、こちらも3剤飲み比べて判断していただくのがよいでしょう。
服用している方の考え方にもよりますが、必ずしも効果の強く出る薬、副作用の少ない薬を選ぶわけではございません。3剤飲み比べてこちらのお薬は効果が強すぎるから効果のマイルドなこちらお薬の方が自分にはいい。という理由にてお選びになる方もいらっしゃいます。副作用も顔のほてりが強く出ないと何だか効いてる気がしないという理由で副作用の少ない方を避ける方もいらっしゃいます。
他にもバイアグラやシアリスよりもレビトラが一番粒が小さいから飲みやすいという理由でレビトラを選ぶ方もいらっしゃいますし、粒が大きいバイアグラやシアリスの方が効いてる気がするなんて方もいます。
人によってお薬を選ぶ基準にも差がございますので是非とも3剤飲み比べてみてください。
さらに詳しくバイアグラ、レビトラ、シアリスの違いを知りたい方は下記のサイトも参考になります。
当院ではどのED治療薬が人気があるかを知りたい方はコチラのページを見て下さい
⇒ED治療薬の処方数割合(シェア)データ
バイアグラ化学構造式及び説明
- 一般名
- シルデナフィルクエン酸塩(Sildenafil Citrate)
- 化学名
- 1-[[3-(6,7-dihydro-1-methy1-7-oxo-3-propyl-11H-pyrazolo[4,3-d] pyrimidin-5-yl)-4-ethoxyphenyl] sulfonyl]-4-methylpiperazine monocitrate
- 分子式
- C22H30N6O4S・C6H8O7
- 分子量
- 666.70
- 構造式
- 性 状
- シルデナフィルクエン酸塩は白色の血漿性の粉末である。N,N-ジメチルアセトアミドに溶けやすく、水又はメタノールに溶けにくく、アセトニトリル、エタノール(95)又はジエチルエーテルにはほとんど溶けない。
レビトラ化学構造式及び説明
- 一般名
- バルデナフィル塩酸塩水和物
(Vardenafil Hydrochloride Hydrate) JAN
(Vardenafil INN)
- 化学名
- 1-{[3-(3,4-Dihydro-5-methyl-4-oxo-7-propylimidazo [5,1-f][1,2,4]triazin-2-yl)-4-ethoxyphenyl]sulfonyl}-4-ethylpiperazine monohydrochloride trihydrate
- 分子式
- C22H32N6O4S・HCI・3H2O
- 分子量
- 579.11
- 構造式
- 性 状
- 本品は白色〜微黄色の結晶性の粉末である。本品はエタノール(99.5)又は水にやや溶けやすい。
シアリス化学構造式及び説明
- 一般名
- タダラフィル(JAN)
Tadalafil
- 化学名
- (6R,12aR)-6-(1,3-benzodioxol-5-yl)-2-methyl-2,3,6,7,12,12a-hexahydropyrazino[1',2':1,6]pyrido[3,4-b]indole-1,4-dione
- 分子式
- C22H19N3O4
- 分子量
- 389.40
- 構造式
- 性 状
- 白色の粉末である。ジメチルスルホキシドに溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
- 分配係数
- 2.89(1-オクタノール / 水系)