野菜ジュースの上手な活用法 2020.08.03 mon

暑くて食欲がなくなると、野菜も不足しがちに。喉ごしがよく、手軽に栄養補給できる野菜ジュースを手に取る方もいるのではないでしょうか。今回は、野菜ジュースのメリットや注意すべき点、美味しさや栄養アップが期待できる活用法をご紹介します。


野菜ジュースとひとくちに言っても、さまざまな種類があります。トマトやにんじんなどの単体の野菜を使ったもの、数種類の野菜や果物がブレンドされているもの、砂糖や食塩、香辛料などが添加されているものなど、味わいや摂れる栄養素も異なります。次に紹介するメリットや注意すべき点を踏まえ、原材料を確認して選ぶようにしましょう。

リーズナブルで手軽に栄養補給できる

野菜ジュースに含まれている全ての野菜を買いそろえることは難しいですが、飲みきりサイズを100円前後で購入できるのは魅力的です。コンビニで手に入り、ストローをさせば飲むことが出来るので、外食で野菜が摂れない時などに重宝します。野菜摂取を目的とするならば、数種類がブレンドされた野菜100%のものを選ぶのがよいでしょう。

味付け不要で美味しく飲める

多くの野菜は炒めたり、味付けをして美味しく食べることが出来ます。野菜が不足しているからといって、レタスだけのサラダにたっぷりのドレッシングをかけて食べるのでは本末転倒。飲みやすくブレンドされた野菜ジュースを上手に活用することで、調味料の過剰摂取を防ぐことができます。砂糖や食塩が含まれていないものを選ぶのがおすすめです。

全ての栄養素を補えるわけではない

素材をジュースにする加工過程で、ビタミン類や絞りカスとなる不溶性の食物繊維など失われる栄養素も。厚生労働省と農林水産省で策定された「食事バランスガイド」においては、100%の野菜ジュースを1 本(200 ml)飲んだ場合、半分量を「野菜」として扱っています。あくまでも補助的な位置づけで活用しましょう。

噛むことの大切さを忘れずに

ゆっくり咀嚼することで食べ過ぎを防ぎ、顎をしっかり動かすことで顔周りのシェイプアップにもつながります。そして、野菜の美味しさは食感があってこそ。野菜の栄養が取れればOK!ではなく、旬の野菜を選んで調理をし、食感を楽しみながら食べるということも忘れないようにしましょう。

ジュースにちょい足し・いつもの料理に加えるだけで、美味しさ&栄養アップ!野菜ジュースの長所を活かした活用法を紹介します。

メープル・ソイトマト

トマトジュースに同量の豆乳を加え、少しのメープルシロップで甘さをつけたアレンジドリンク。豆乳を合わせることでまろやかな味わいになり、メープルシロップで青みを抑え、飲みやすくなります。牛乳やヨーグルトなどでも◎。たんぱく質も補えるので、食欲がないときの朝や、ダイエット中のおやつ代わりとして飲むのもよいでしょう。

ガスパチョ風スープ

トマトジュースに少量の酢とオリーブ油、塩・こしょうで味をととのえれば、ガスパチョ風の即席スープに。ミキサーを使わず簡単に作ることができます。少量のオリーブ油を加えることで、トマトに含まれるリコピンやβカロテンの吸収をアップ!冷蔵庫にあるきゅうりやパプリカなどをトッピングすれば、ジュースでは摂れない栄養素も補うことができます。

野菜つゆそうめん(うどん)

そうめんやうどんなど、冷たい麺類は野菜が不足しがちに。トッピングできる野菜がきゅうりだけ…なんてときには、麺つゆを薄める水を野菜ジュースに変えるのもおすすめです。蒸し鶏や茹でた豚肉、たまごなどのたんぱく質源をトッピングして、バランスよく食べましょう。

旨みたっぷりカレー

具材を煮込む水分を減らし、無塩のトマトジュースまたは野菜ジュースに置きかえるだけ!トマトジュースで作れば、ほどよい酸味であっさりと。数種類のブレンドされた野菜ジュースを加えれば、深みのある味わいになります。期間内に飲み切れないときなどにもおすすめの活用法です。

この他にも、肉じゃがの煮汁に加えたり、フレンチトーストの牛乳の代わりに使うなどしてもよいでしょう。そのまま飲んで美味しい野菜ジュースですが、料理にも活用するのもおすすめです。
精の付くレシピ集では、今が旬の「夏野菜」を使ったレシピも多数紹介しています。しっかり食べて、夏を乗り切りましょう!

参考
農林水産省「トマトの加工品の日本農林規格」
https://www.maff.go.jp/j/kokuji_tuti/kokuji/k0000993.html
農林水産省「野菜ジュースと果汁100%ジュースの『つ』は?」
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/use/sv.html
文部科学省「日本食品成分表2015年版(七訂)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365419.htm

亜鉛 … 免疫力アップ、糖尿病予防、疲労解消

セレン … 精子の形成や老化・がん予防

マンガン … 骨の形成、糖質・脂質の代謝

ビタミンE … 抗酸化作用、血行促進効果

ビタミンB1 … 疲労回復、スタミナ増強

ビタミンB2 … スタミナ増強、過酸化物質を除去

ビタミンC … 免疫力を高める、抗酸化作用

アルギニン … 精子数や精子の運動率を上げる、子宮内膜を厚くする

アスパラギン酸 … 疲労回復や利尿作用

ムコ多糖類 … 疲労回復や滋養強壮

クエン酸 … 疲労回復、スタミナ・食欲増進

執筆者

緑川 鮎香

管理栄養士・フードコーディネーター・オリーブオイルジュニアソムリエ


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