スタミナをつけるための食事 2015.08.05 wed

いよいよ夏本番を迎え、厳しい暑さが続いていますが、夏バテせずにしっかりご飯を食べていますか?

ごはん、パン、麺類などの糖質は、脳や体を動かし、スタミナ維持にも欠かせない、大切なエネルギー源です。しかし、おにぎりや菓子パン、具のない麺類などといった、糖質メインの単品料理で食事を済ませてしまうと、うまくエネルギーに変換されず、逆に疲れやすい体を作ってしまいます。では、どのような食べ方が、効率よくエネルギーとなり、スタミナアップにつながるのでしょうか。

食べたごはんは、酵素の働きによって分解され、エネルギーに変わります。この分解のサポートをするのがビタミンで、特に糖質の分解には、「ビタミンB1(チアミン)」が必要になります。ビタミンB1は、ブタミンでお馴染みの豚肉を始め、土用の丑の日にいただく鰻、卵、また大豆製品にも多く含まれます。主食であれば未精製のものに多く、白米よりも玄米や雑穀米、パンであれば全粒粉やライ麦パンにも含まれます。これらを積極的に摂ることで、糖質を効率よくエネルギーに変え、スタミナ維持につながります。

ただし、ビタミンB1は水溶性であるため、余分に摂取した分は尿と一緒に排泄されてしまい、体内に蓄えられないが難点。そこで、その吸収力を高めてくれるのが、にんにくやニラ、玉ねぎなどに含まれる「アリシン」です。 ビタミンB1とアリシンを一緒にとることで、脂溶性の「アリチアミン」にかわり、血液中に長くとどまって、摂取したビタミンB1を無駄なく利用することが出来るのです。よって、豚肉とにんにく、ニラ、ねぎなどを合わせた『豚キムチ』や『餃子』などの料理は、スタミナアップにより効果的な料理となります。

また、梅干しや酢、レモンなどのかんきつ類に含まれるクエン酸も、ビタミンB1同様、糖質の代謝を促す働きがあります。酸味を加えることで、食欲のないときもさっぱりと食べやすくなり、疲労回復にも期待できるので積極的に料理に取り入れましょう。

"体力をつけるために主食だけを食べる"、また、"ダイエットといって主食を抜いた食事をする"、ではなく、上記で紹介した食材を上手に組み合わせ、主食、汁物、主菜、副菜をバランスよく食べることが大切です。スタミナアップが期待できる精のつくおすすめレシピも紹介しています。是非参考にしてみてくださいね。

参考レシピ

亜鉛 … 免疫力アップ、糖尿病予防、疲労解消

セレン … 精子の形成や老化・がん予防

マンガン … 骨の形成、糖質・脂質の代謝

ビタミンE … 抗酸化作用、血行促進効果

ビタミンB1 … 疲労回復、スタミナ増強

ビタミンB2 … スタミナ増強、過酸化物質を除去

ビタミンC … 免疫力を高める、抗酸化作用

アルギニン … 精子数や精子の運動率を上げる、子宮内膜を厚くする

アスパラギン酸 … 疲労回復や利尿作用

ムコ多糖類 … 疲労回復や滋養強壮

クエン酸 … 疲労回復、スタミナ・食欲増進

執筆者

緑川 鮎香

管理栄養士・フードコーディネーター・オリーブオイルジュニアソムリエ


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