「自転車ED」について

浜松町第一クリニック 竹越昭彦院長 監修

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「自転車でED!?」と驚く方もいるかもしれませんが、これは文字通り“自転車が原因で起こるED”を指します。自転車はエコで健康にも良く、有酸素運動として生活習慣病の予防にも役立つ素晴らしい運動です。しかしその一方で、EDの観点では注意すべき点があると言われています。


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主な原因は、サドルによる会陰部(ペニスの血管・神経が通る部分)への圧迫です。サドルに体重がかかり続けることで、ペニスへの血流が低下し、それが長時間・長期間にわたり繰り返されると器質性EDを引き起こす可能性があると考えられています。

実際に日本よりサイクリング人口が多いアメリカでは、“自転車が原因でEDを発症した男性が約300万人いる”という報告もあります。特にスポーツタイプの自転車は前傾姿勢になりやすく、サドルも細いため、会陰部への圧迫が強くなることがわかっています。このため、ロードレース選手や競輪選手などでも同様の症状に悩むケースが多いとされています。

ただし、日常的に通勤・通学で乗る程度であれば、過度に心配する必要はありません。自転車は家計の節約になるだけでなく、生活習慣病の予防につながるため、結果的にED予防にも良い影響があります。当院が40~59歳の男性2,000人を対象に行った「ED予防に効果的な運動のアンケート調査」でも、サイクリングはED予防に有効であることが示されています。

一方で、スポーツタイプの自転車で一日2時間を超える長時間ライドを行う方は注意が必要です。このような“ヘビーユーザー”の方は、会陰部を圧迫しにくいサドルの選択や、パッド入りサイクリングパンツの使用こまめな休憩などを取り入れることで負担を軽減できます。

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