ED治療薬処方ランキング|2022年

浜松町第一クリニック 竹越昭彦院長 監修

浜松町第一クリニックグループにおける、バイアグラ・レビトラ・シアリス・各ジェネリックの処方数割合(シェア)データを公開します。グループ7院の処方数を合算したデータです。(対象患者数:年間約20万人)

日々の診療の中で「どれが一番効くの?」「何が一番人気?」といったご質問をよく頂きます。当院では、初めて服用される方には、効果や副作用の出方には個人差がありますので、シルデナフィル(バイアグラ)、バルデナフィル(レビトラ)、タダラフィル(シアリス)の3剤を飲み比べることを推奨しております。しかしながら、それでも迷ってしまう場合もあるかと思いますので、これらのデータをご覧いただき、お薬選びの参考にして頂ければと思います。

1万円以上で送料無料。
来院歴が無くてもOKです。

2008年~2022年

2023
1月
202220212020201920182017201620152014201320122011201020092008
バイアグラ錠25mg0.54%0.47%0.33%0.37%0.35%0.47%0.37%0.65%0.73%1.24%1.67%1.33%0.98%0.99%0.63%0.15%
バイアグラ錠50mg4.74%4.92%4.74%5.74%6.62%8.85%6.47%8.05%8.65%22.65%39.95%42.57%45.32%46.01%47.99%52.46%
バイアグラOD
フィルム50mg
9.07%9.28%9.95%11.31%11.57%11.16%4.23%0.17%
シルデナフィルOD錠
50mg「トーワ」
11.10%13.32%15.77%19.14%21.39%23.48%22.04%23.77%21.03%15.90%
シルデナフィル錠
25mg「キッセイ」
2.54%3.70%4.70%4.95%4.86%4.41%2.61%0.53%
シルデナフィル錠
50mg「キッセイ」
6.89%9.53%12.89%16.37%18.25%20.46%17.78%21.04%22.87%4.77%
シルデナフィル錠
25mg「FCI」
4.93%2.51%
シルデナフィル錠
50mg「FCI」
5.30%2.65%
レビトラ錠10mg0.00%0.26%0.70%0.01%3.27%2.30%5.71%6.42%7.39%9.53%10.88%10.88%11.23%12.81%14.50%19.68%
レビトラ錠20mg0.00%2.22%7.90%7.59%8.75%3.05%18.39%17.46%17.31%20.87%22.57%21.26%19.98%18.52%17.13%12.47%
バルデナフィル錠
10mg「サワイ」
1.34%1.21%0.70%0.44%
バルデナフィル錠
20mg「サワイ」
14.74%13.56%4.73%2.48%
バルデナフィル錠
10mg「トーワ」
1.48%1.33%1.01%0.49%
バルデナフィル錠
20mg「トーワ」
6.54%5.17%7.70%3.38%
シアリス錠10mg0.67%0.78%0.68%0.81%1.09%1.21%1.08%1.46%1.75%2.04%1.86%1.73%1.74%2.25%2.28%2.39%
シアリス錠20mg11.72%11.72%12.93%17.82%23.86%24.62%21.32%20.48%20.27%22.99%23.07%22.23%20.76%19.43%17.46%12.85%
タダラフィル錠
10mg「サワイ」
0.47%0.47%0.30%0.37%
タダラフィル錠
20mg「サワイ」
6.31%6.23%4.73%6.78%
タダラフィルOD錠
10mg「トーワ」
0.61%0.55%0.44%0.09%
タダラフィルOD錠
20mg「トーワ」
11.02%10.14%9.79%1.85%
合計100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%

各年間の処方数の合計を比較しております。2023年度は1月末までの実績です。

2022年は、4月下旬頃より新たにバイアグラのジェネリックであるシルデナフィル錠「FCI」の処方を開始しています。年間での集計では年途中から処方開始したので、シェアは低いですが月を追うごとに徐々にシェアは高まってきていて2023年の1月だけでの統計では25mgも50mgも5%ほどにシェアを伸ばしてきています。
またレビトラ錠が製造元の発売中止により当院でも5月に全医院で欠品となったことからジェネリックであるバルデナフィル錠「サワイ」と「トーワ」がシェアを伸ばす形となりました。バルデナフィル錠20mg「トーワ」においては7月頃より品数不足で出荷調整となり入荷数が激減したことから、あまり数は伸びませんでした。現在は、出荷調整が解除になっているため2023年はシェアを大きく伸ばすことが予想されます。年間ではレビトラのジェネリックであるバルデナフィル錠とシアリスのジェネリックであるタダラフィル錠の処方数が伸びた年になりました。

2022年の処方割合詳細

順位第1位第2位第3位第4位第5位
2008年バイアグラ50mgレビトラ10mgシアリス20mgレビトラ20mgシアリス10mg
2009年バイアグラ50mgシアリス20mgレビトラ20mgレビトラ10mgシアリス10mg
2010年バイアグラ50mgシアリス20mgレビトラ20mgレビトラ10mgシアリス10mg
2011年バイアグラ50mgシアリス20mgレビトラ20mgレビトラ10mgシアリス10mg
2012年バイアグラ50mgシアリス20mgレビトラ20mgレビトラ10mgシアリス10mg
2013年バイアグラ50mgシアリス20mgレビトラ20mgレビトラ10mgシアリス10mg
2014年シアリス20mgバイアグラ50mgレビトラ20mgシルデナフィルOD錠
50mgVI「トーワ」
レビトラ10mg
2015年シルデナフィル錠
50mgVI「キッセイ」
シルデナフィルOD錠
50mgVI「トーワ」
シアリス20mgレビトラ20mgバイアグラ50mg
2016年シルデナフィルOD錠
50mgVI「トーワ」
シルデナフィル錠
50mgVI「キッセイ」
シアリス20mgレビトラ20mgバイアグラ50mg
2017年シルデナフィルOD錠
50mgVI「トーワ」
シアリス20mgレビトラ20mgシルデナフィル錠
50mgVI「キッセイ」
バイアグラ50mg
2018年シアリス20mgシルデナフィルOD錠
50mgVI「トーワ」
シルデナフィル錠
50mgVI「キッセイ」
バイアグラOD
フィルム50mg
バイアグラ50mg
2019年シアリス20mgシルデナフィルOD錠
50mgVI「トーワ」
シルデナフィル錠
50mgVI「キッセイ」
バイアグラOD
フィルム50mg
レビトラ20mg
2020年シルデナフィルOD錠
50mgVI「トーワ」
シアリス20mgシルデナフィル錠
50mgVI「キッセイ」
バイアグラOD
フィルム50mg
レビトラ20mg
2021年シルデナフィルOD錠
50mgVI「トーワ」
シアリス20mgシルデナフィル錠
50mgVI「キッセイ」
バイアグラOD
フィルム50mg
タダラフィルOD錠
20mg「トーワ」
2022年バルデナフィル錠
20mg「サワイ」
シルデナフィルOD錠
50mgVI「トーワ」
シアリス20mgタダラフィルOD錠
20mg「トーワ」
シルデナフィル錠
50mgVI「キッセイ」

当院グループ内における2022年の人気ランキング(処方数の割合)は、1位:バルデナフィル錠20mg「サワイ」 13.56%、2位:シルデナフィルOD錠50mgVI「トーワ」 13.32%、3位:シアリス20mg 11.72%、4位:タダラフィルOD錠20mg「トーワ」 10.14%、5位:シルデナフィル錠50mgVI「キッセイ」 9.53%、6位:バイアグラODフィルム50mg 9.28%となっております。

2022年もジェネリックの処方数が伸びました。注目すべきはTOP6の中に水無しでも服用可能なOD錠2位、4位、6位と3つもランクインしている点です。水が無くてもすぐに服用できるED治療薬は人気が出てきている証拠でもあります。

※冒頭でも述べましたが、効果や副作用の出方には個人差があります。つまり、患者様ごとにお薬との相性がありますので、3剤飲み比べてみて一番相性の良いED薬を見つけられるのが良いでしょう。

ED薬3製剤でのシェア

以下のランキングはバイアグラを始めとするシルデナフィル製剤群、レビトラ等のバルデナフィル製剤群、シアリス等のタダラフィル製剤群とで3つに分けてのシェアを表したものです。
2018年のメーカー欠品によるレビトラ錠の供給停止の影響でバルデナフィルはシルデナフィルとタダラフィルにシェアを奪われてしまいましたが2020年6~7月に沢井製薬と東和薬品からレビトラのジェネリック(バルデナフィル錠)が発売開始され少しづつシェアを取り戻してきています。

順位第1位第2位第3位
2008年シルデナフィル
52.61%
バルデナフィル
32.15%
タダラフィル
15.24%
2009年シルデナフィル
48.63%
バルデナフィル
31.63%
タダラフィル
19.74%
2010年シルデナフィル
46.99%
バルデナフィル
31.33%
タダラフィル
21.68%
2011年シルデナフィル
46.29%
バルデナフィル
31.21%
タダラフィル
22.50%
2012年シルデナフィル
43.90%
バルデナフィル
32.14%
タダラフィル
23.96%
2013年シルデナフィル
41.62%
バルデナフィル
33.45%
タダラフィル
24.93%
2014年シルデナフィル
44.57%
バルデナフィル
30.40%
タダラフィル
25.03%
2015年シルデナフィル
53.28%
バルデナフィル
24.70%
タダラフィル
22.02%
2016年シルデナフィル
54.19%
バルデナフィル
23.88%
タダラフィル
21.93%
2017年シルデナフィル
53.50%
バルデナフィル
24.10%
タダラフィル
22.40%
2018年シルデナフィル
68.83%
タダラフィル
25.83%
バルデナフィル
5.34%
2019年シルデナフィル
63.03%
タダラフィル
24.95%
バルデナフィル
12.02%
2020年シルデナフィル
60.23%
タダラフィル
26.83%
バルデナフィル
12.94%
2021年シルデナフィル
48.38%
タダラフィル
28.87%
バルデナフィル
22.75%
2022年シルデナフィル
46.37%
タダラフィル
29.88%
バルデナフィル
23.75%
  • シルデナフィル:【バイアグラ錠25mg+50mg】+【バイアグラODフィルム50mg】+【シルデナフィルOD錠「トーワ」】+【シルデナフィル錠「キッセイ」25mg+50mg】+【シルデナフィル錠「FCI」25mg+50mg】
  • バルデナフィル:【レビトラ錠10mg+20mg】+【バルデナフィル錠「サワイ」10mg+20mg】+【バルデナフィル錠「トーワ」10mg+20mg】
  • タダラフィル:【シアリス錠10mg+20mg】+【タダラフィル錠「サワイ」10mg+20mg】+【タダラフィルOD錠「トーワ」10mg+20mg】

シルデナフィル製剤群処方数割合の比較データ 2008~2022年

202220212020201920182017201620152014201320122011201020092008
バイアグラ錠25mg1.01%0.66%0.63%0.55%0.68%0.69%1.19%1.37%2.79%4.02%3.03%2.11%2.10%1.30%0.29%
バイアグラ錠50mg10.60%9.49%9.92%10.50%12.85%12.10%14.85%16.24%50.82%95.98%96.97%97.89%97.90%98.70%99.71%
バイアグラOD
フィルム50mg
20.01%19.95%19.53%18.35%16.21%7.91%0.31%
シルデナフィルOD錠
50mg「トーワ」
28.72%34.63%33.07%33.93%34.12%41.19%43.86%39.47%35.68%
シルデナフィル錠
25mg「キッセイ」
7.97%9.43%8.56%7.71%6.41%4.87%0.97%
シルデナフィル錠
50mg「キッセイ」
20.55%25.83%28.29%28.96%29.73%33.23%38.82%42.92%10.71%
シルデナフィル錠
25mg「FCI」
5.42%
シルデナフィル錠
50mg「FCI」
5.72%
合計100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%

2014年5月に東和薬品、2014年11月にキッセイ薬品のバイアグラジェネリックの処方を開始しております。表を見ての通り、それ以降はジェネリックが先発バイアグラのシェアを奪い取っています。
そんな中、バイアグラの製造元であるヴィアトリス(当時はファイザー)が2016年10月、バイアグラODフィルム50mgの発売を開始し現在は徐々にではありますが、奪われたシェアを奪い返してきてはいます。このフィルム版バイアグラは財布や名刺入れにしまえる携帯性の良さから人気があります。

また、当院では2022年5月よりシルデナフィル錠25mg/50mg「FCI」の処方を開始し、徐々に処方数は伸びてきています。上記の推移を見る限りバイアグラ錠及びODフィルムはシェアは伸びているので「FCI」が「トーワ」と「キッセイ」のシェアを奪っていることがわかります。

2022年のシルデナフィル製剤群の処方割合

バルデナフィル製剤群処方数割合の比較データ 2008~2022年

202220212020201920182017201620152014201320122011201020092008
レビトラ錠10mg1.10%3.10%0.04%27.17%42.99%23.68%26.88%29.92%31.36%32.54%33.86%35.98%40.89%45.83%61.22%
レビトラ錠20mg9.34%34.73%52.76%72.83%57.01%76.32%73.12%70.08%68.64%67.46%66.14%64.02%59.11%54.17%38.78%
ババルデナフィル錠
10mg「サワイ」
5.08%3.10%3.06%
バルデナフィル錠
20mg「サワイ」
57.11%20.81%17.22%
バルデナフィル錠
10mg「トーワ」
5.59%4.43%3.38%
バルデナフィル錠
20mg「トーワ」
21.78%33.84%23.54%
合計100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%

2004年10月の開院当時からレビトラ20mgが発売開始される2007年7月まではレビトラは10mgの処方割合は100%でした。その後、表を見ていただくとお分かりの通り年々20mgのシェアは伸びていき、2009年にはレビトラ10mgの処方数を超えています。

レビトラ20mgが増加傾向にある理由は、バイアグラ50mgやレビトラ10mgの効果が徐々に感じられなくなった方、または元々あまり感じられない方がレビトラ20mgを選択します。満足な効果を得られない理由として一番多いのは、高血圧や脂質異常症、糖尿病等で動脈硬化が進行している方が多いです。動脈硬化が進行すると血管の機能が衰えてしまいED薬の効果が出にくくなるため国内正規品で一番効果の強いレビトラ20mgの選択が多くなるのです。

またレビトラを製造しているドイツの工場に問題が発生し国内でも2018年1月~2021年3月までに10mg、20mgともに出荷停止と出荷再開を繰り返していたため、この期間のシェア統計は人気度を見る上では参考になりません。
2021年4月以降は10mg、20mgともに出荷はされているのですが、2021年10月に発売元のバイエル薬品からレビトラ錠の販売中止が発表され2022年1月~5月にかけて国内市場からレビトラ錠が完全に無くなったことからジェネリックであるバルデナフィル錠「サワイ」及び「トーワ」がシェアを拡大。
しかしながら、バルデナフィル錠20mg「トーワ」は2022年6月頃より出荷調整に入り、出荷数が限定的なものとなった結果、シェアをバルデナフィル錠20mg「サワイ」に奪われたため処方数に大きく差が付く年となりました。

2022年のバルデナフィル製剤群の処方割合

タダラフィル製剤群処方数割合の比較データ 2008~2022年

202220212020201920182017201620152014201320122011201020092008
シアリス錠10mg2.60%2.34%2.93%4.36%4.67%4.81%6.64%7.94%8.15%7.46%7.23%7.74%10.37%11.57%15.66%
シアリス錠20mg39.23%44.81%64.25%95.64%95.33%95.19%93.36%92.06%91.85%92.54%92.77%92.26%89.63%88.43%84.34%
タダラフィル錠
10mg「サワイ」
1.56%1.04%1.33%
タダラフィル錠
20mg「サワイ」
20.86%16.38%24.46%
タダラフィルOD錠
10mg「トーワ」
1.83%1.51%0.34%
タダラフィルOD錠
20mg「トーワ」
33.92%33.92%6.69%
合計100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%100%

シアリスは10mg20mgともに2007年9月の日本での発売と同時に当院でも取扱いをはじめました。処方開始当初はシアリス10mgを選ばれる方もいましたが、最近ではほとんどの方がシアリス20mgを選ばれています。その理由について説明します。

シアリスは長時間効果が持続する分、バイアグラやレビトラに比べると強さはマイルドです。したがって、シアリス10mgでは硬さが出にくい方が多いため、シアリス20mgを選ばれる方が多いのです。なお、シアリス10mgを選ばれる方は、心因性のEDで悩まれる20代の若い方が多くみられます。また、経済面からシアリス20mgを半分に割って使用される方がいます。

2020年に国内でのシアリスの特許が満了を迎え各社からシアリスのジェネリックとしてタダラフィル錠の発売が開始されています。当院では沢井製薬のタダラフィル錠CI「サワイ」の10mgを2月から20mgを3月から処方開始し、11月からは東和薬品のタダラフィルOD錠「トーワ」10mg/20mgの処方を開始しておりますが、データを見ての通り、水無しでも服用できる東和のOD錠がシェアを伸ばしています。

2022年のタダラフィル製剤群の処方割合

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