バイアグラのジェネリック(シルデナフィル錠)

浜松町第一クリニック 竹越昭彦院長 監修

バイアグラのジェネリックとは、ヴィアトリス株式会社のバイアグラ以外で厚労省から承認を得た「シルデナフィル」を有効成分とした勃起不全治療薬「シルデナフィル錠VI」のことをいいます。バイアグラの後発品、または後発医薬品とも言います。20年くらい前まで医療業界ではジェネリックのことを「ゾロ」とか「ゾロ品」とも呼ばれていたので、「バイアグラのゾロ」と呼ぶ人もいます。

現在、東和薬品、陽進堂、あすか製薬、アルフレッサファーマ、本草製薬、キッセイ薬品、江州製薬、富士化学工業、武田テバファーマの9社から発売されています。(2022年2月現在)
それぞれのジェネリックの特徴や画像、発売日等々は以下の国内正規バイアグラジェネリック一覧比較表にまとめています。

国内ではレビトラ錠のジェネリック「バルデナフィル錠」、シアリス錠のジェネリック「タダラフィル錠CI」も複数の製薬会社が厚労省から製造販売承認を取得して発売開始されています。そろぞれの違いについてはバイアグラとレビトラとシアリスの違いで詳しく説明しております。
また、バイアグラの有効成分であるシルデナフィルは肺動脈性肺高血圧症治療薬であるレバチオ錠/ODフィルム/懸濁用ドライシロップの有効成分としても厚労省から承認を得ています。シルデナフィルについての詳細はシルデナフィルとはをご参照下さい。

1万円以上で送料無料。
来院歴が無くてもOKです。

国内でのバイアグラジェネリック比較表
剤形製造
販売
特徴処方価格
(税込)
【先発品】当院にて処方
バイアグラ錠 25/50mg
販売承認日 1999年1月25日
発売開始日 1999年3月23日

バイアグラODフィルム 25/50mg
販売承認日 2016年9月1日
発売開始日 2016年10月21日
Tablet
25mg
ヴィアトリス
株式会社

2021年9月
ファイザーより移管
割線×
水で服用
1,300円
10錠以上
1,200円
Tablet
50mg
1,500円
10錠以上
1,400円
Film
25mg
取り扱い
無し
Film
50mg
1,000円
10錠以上
900円
販売承認日 2014年5月19日
発売開始日 2014年5月26日
50mg
レモン
風味
東和薬品
株式会社
割線○
OD錠
水無しで
服用可能
1,000円
10錠以上
900円
50mg
コーヒー
風味
【後発品】当院にて処方
販売承認日 2014年8月12日
発売開始日 2014年9月19日
25mgキッセイ薬品工業株式会社割線×
水で服用
650円
10錠以上
550円
50mg1,000円
10錠以上
900円
【後発品】当院にて処方
販売承認日 2014年9月17日
発売開始日 2014年10月1日
25mg富士化学工業株式会社割線×
色・形・添加物
バイアグラに酷似
500円
10錠以上
400円
50mg900円
10錠以上
800円
【後発品】取り扱い無し
シルデナフィル錠 50mg VI「あすか」
販売承認日 2014年6月23日
発売開始日 2014年8月20日
50mg製造:あすか製薬株式会社

販売:武田薬品株式会社
割線○
水で服用
取り扱い
無し
【後発品】取り扱い無し
シルデナフィル錠 50mg VI「YD」
販売承認日 2014年6月23日
発売開始日 2014年8月4日
50mg株式会社
陽進堂
割線○
水で服用
取り扱い
無し
【後発品】取り扱い無し
シルデナフィル錠 20mg/50mg VI「DK」
販売承認日 2014年8月12日
発売開始日 2014年9月10日
50mg製造:大興製薬株式会社

販売:本草製薬株式会社
割線×
水で服用
薄いピンク色
取り扱い
無し
【後発品】取り扱い無し
シルデナフィル錠 25mg/50mg VI「DK」
販売承認日 2014年8月12日
発売開始日 2014年9月19日
25mg製造販売:大興製薬株式会社

販売:江州製薬株式会社
割線×
水で服用
薄いピンク色
取り扱い
無し
50mg
【後発品】取り扱い無し
シルデナフィル錠 25mg/50mg VI「SN」
販売承認日 2014年8月12日
発売開始日 2014年9月9日
25mg製造:シオノケミカル株式会社

販売:アルフレッサファーマ
割線×
水で服用
薄いピンク色
取り扱い
無し
50mg
【後発品】取り扱い無し
シルデナフィル錠 25mg/50mg VI「テバ」
販売承認日 2014年8月12日
発売開始日 2014年10月21日
25mg武田テバファーマ株式会社割線×
水で服用
薄いピンク色
取り扱い
無し
50mg

※2022年2月19日更新

バイアグラより安いバイアグラのジェネリック医薬品ですが、効果や安全性に問題はないのかとよくご質問を頂くことがあります。当院では、東和薬品やキッセイ薬品のバイアグラジェネリックを、2014年から処方開始しております。今まで数十万人の患者様に処方実績がありますが、効果や安全性に問題は見られません。バイアグラより安く処方が受けられますので、まだ試したことの無い方はお勧め致します。
また、そもそも厚労省の定める「後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン」に従った試験をクリヤーしないと承認を得ることはできません。製造承認を取得できている時点でバイアグラと同等の効き目があることが認められているということなのです。
以下は、シルデナフィルOD錠50mg「トーワ」の生物学的同等性に関する資料です。「標準製剤」というのが先発品であるバイアグラ錠のことです。

AUC8
(ng・hr/ml)
Cmax
(ng/ml)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
シルデナフィルOD錠50mg「トーワ」641
±268
230.63
±97.66
1.421
±0.800
1.647
±0.353
標準製剤
50mg
597
±227
220.04
±82.58
1.513
±0.729
1.619
±0.309

平均値±標準偏差(n=19)
Tmax:最高血漿中濃度到達時間
Cmax:最高血漿中濃度
AUC8:0時間から8時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積
T1/2:消失半減期(血漿中濃度半減期)

数多くの製薬会社から発売されているバイアグラジェネリック(シルデナフィル錠)。様々な基準から見た選択方法をまとめましたので参考にして下さい。

効き目で選ぶ

どれも効き目に関してはほぼ同等であることが証明された試験のデータ詳細が揃って初めて厚労省も製造販売の承認をするので、あまり気にしなくてよいでしょう。しかしながら有効成分の質と量は同じでも薬剤の添加物は異なるため多少の個人差はある場合もありますので、飲み比べるのが一番おすすめです。

見た目で選ぶ

バイアグラのブルーのイメージが強く印象に残っているため色が同一の方が良いという人にはキッセイ薬品、富士化学工業、陽進堂でしょう。こちらは有効成分であるシルデナフィル以外の様々な添加物までほぼ一緒ですので、あまり響きは良くないですが、まさに厚労省から認められたバイアグラのコピー薬剤。よって違和感無く服用できるのではないでしょうか。

特徴で選ぶ

この中で一番独創性のあるものは東和薬品のシルデナフィル OD 錠 50mgVI「トーワ」です。こちらの薬剤は水なしでも口に入れてしまえばラムネみたいにサラっと溶けるタイプのOD錠(oral dispersing tablet)という剤形で「レモン」と「コーヒー」2種類の風味があります。さらに、半分に割り易くするために割線まで入っています。ここに利便性を感じる人であれば迷わずこちらを試されるのが良いかと思います。
またバイアグラの販売元であるヴィアトリス製薬からも水無しでも口の中に入れれば唾液で溶けるのフィルム状のバイアグラODフィルムが発売されています。こちらも財布にコッソリと入れておくことができ、他のジェネリックと処方価格も同じなので人気があります。

製薬会社で選ぶ

国内にて数多くの医薬品の販売を手がけている大手製薬会社で且つ東証に上場しているメーカーで選ぶのであれば「東和薬品」「キッセイ薬品」「武田薬品」「アルフレッサファーマ」でしょう。
国内にて”社名に認知度”があるということは”信用度が高く安心感”に繋がり患者様に安心して服用していただけるであろうという判断で当院では、東和薬品の『シルデナフィル OD 錠 50mgVI「トーワ」レモン・コーヒーの両剤』と、キッセイ薬品の『シルデナフィル錠 25mg VI・50mg VI「キッセイ」』の2種類を7院全院で採用し処方することに至りました。

日本で最初に発売された新薬(先発品)には特許があり、特許期間中は同じ有効成分で同じ効き目の薬品を製造することはできません。しかしその期間が満了すると、その有効成分や製法等は国民共有の財産となり、他の医薬品メーカーから同じ有効成分で同じ効果効能の医薬品が発売できるようになります。それをジェネリック医薬品(後発品)といいます。

通常、新薬を世に出すには150~200億円といわれる開発費と、10~15年という開発期間がかかります。新しい物質を見つけるところからはじめ、動物での非臨床試験、ヒトでの臨床試験など、さまざまな研究・実験、承認審査が必要です。新薬開発には莫大な費用と時間がかかるためそれらを回収するのはもちろんのこと、それ以上の利益を出さなくては当然会社として成り立ちません。

そのため、特許を設けて新薬開発企業にはある一定期間「有効成分や製造方法、効果効能」を独占できるようになっています。特許があるから全人類に役立つ新薬の開発が進められるわけです。安全な新薬が次々と開発及び誕生すれば治る病気も多くなるので、この特許の役割が非常に大事ということはご理解いただけるかと思います。

これに対しジェネリック医薬品は、その成分・品質が新薬と同等であることを証明するテストをクリアすればよいため、かかる費用は数千万円で済みます。この開発費用の差が、薬価の差となります。そのような理由から先発品に比べ40%~80%ほど低価格で処方でき、国や患者様の医療費の軽減に役立っています。

現在、日本でもその社会的価値が非常に注目されています。
※ジェネリック医薬品についてさらに理解を深めたい方は以下もご参考ください。


国内正規バイアグラジェネリック一覧比較表で紹介しているバイアグラジェネリックは、先発医薬品であるヴィアトリスのバイアグラと同種同量の有効成分を含有し厚労省からも生物学的同等性が認められています。
よって薬剤としての効果も、ほぼバイアグラと同等であり、価格も先に述べた通り先発品に比べて何割かは安くなります。先発医薬品と効果がほぼ同じということは当然、ジェネリック医薬品も様々な副作用が現れることになりますので、必ず医師の問診を受けて服用の方法及び注意点を良く聞いて服用するようにして下さい。
安易な気持ちで自己判断にてお薬を服用してしまうと、知らずに併用禁忌の薬剤を服用して重篤な副作用を生じさせてしまう可能性もあります。最悪、命を失ってしまうこともあり得ると言っても過言ではありません。

医療機関で必ず説明を受けてから使用すべき理由をより理解して頂くために、日本におけるバイアグラ発売までの経緯をご紹介します。バイアグラは1998年にアメリカで販売を開始してからすぐに、日本でも一躍有名な薬剤となり、たくさんの人が個人輸入代行業者を介して入手するようになりました。しかし、何の注意点も説明も受けずに自己判断で服用する人が後を絶たず、併用禁忌薬と服用してしまい心肺停止などの重篤な症状になった事例が発生しました。(主な併用禁忌薬:狭心症の方に処方されるニトログリセリンなどの硝酸剤)
そこで厚労省は、早急な安全策を図るため、国内での臨床試験をスルーしてまでの異例なスピード対応を行い申請からわずか6ヶ月後の1999年1月に承認しまし、同年3月発売に至ったという経緯があります。これは自己判断での服用は危険であるため厚労省が特例処置を行った事例とも言えます。重ねて申し上げますが、ジェネリック医薬品も必ず医師の問診を受けてから服用するようお願いいたします。

厚労省未認可のお薬には手を出さない

個人輸入代行業者のインターネット通販で海外から郵送されてくる薬や一部のクリニックで処方されている厚生労働省より製造販売承認を取得していない海外製の怪しいジェネリック医薬品はコピー薬が多く出回っているため、必ず国内正規品を処方している医療機関で薬を購入し、怪しい薬を処方されそうな場合は、次の3つを必ず質問をしてください⇒「①担当医の名前」「②製造販売元の製薬メーカー」と「③薬剤名を聞く」。どれも医療機関であれば答えて当然のものです。どれか一つでも答えられない場合は危険なので処方は断ることをお勧め致します。

ジェネリックは英語で「generic」と書きます。意味は(商標名ではなく)一般的、総称。「バイアグラ」を例に上げてみましょう。「バイアグラ」とはヴィアトリス製薬が所有する商標名(2021年9月にファイザーから販売移管)であり、一般名は有効成分である「シルデナフィルクエン酸塩」なのですが、日本では「バイアグラ」という薬品名(商標名)で良く知られています。冒頭で説明させていただいた通りバイアグラの特許が2014年に満了を迎え、後発医薬品が発売されるようになっても「バイアグラ」というヴィアトリス製薬が所有する商標名は他の製薬メーカーは使用できません。

よって各製薬メーカーが独自でオリジナルの名称を付けなくてはなりません。すると効果効能・有効成分が同じ医薬品であるにもかかわらず名称が全く異なる薬品が多数存在してしまい、処方箋を出す医師及び薬品を扱う薬剤師が薬剤を把握しきれない事態が生じてしまいます。
そこで一般名(generic name)を薬品名にすることが義務付けられています。

このような理由から各製薬メーカーから発売されるバイアグラのジェネリックの名称が【シルデナフィル錠50mgVI「社名の略」】となるわけです。
※ジェネリック医薬品についてさらに理解を深めたい方はこちらもご覧ください。


まず、どうして国際的に特許の切れていない時期からバイアグラやレビトラ、シアリスのジェネリックが堂々とインドに存在するのか?疑問に思う方も多いのではないでしょうか?この疑問を解消していただくために、ここで説明させていただきます。

インド国内では法改正が行われる2005年までは、物質特許が事実上認められていなかった。さらに、2005年より以前に発売された国際特許の残っている医薬品も引き続き、特許権を有する製薬メーカーに「合理的な実施料」を支払うことで、同薬を生産及び販売し続けることが許されました。このとき、特許権を所持している製薬メーカーは、損害賠償請求などの訴訟を起こすことはできないという法律があるのです。

例えば、バイアグラのインド製ジェネリック医薬品である「カマグラ」ですが、
バイアグラの国際特許期間が残っている内は日本国外だとインド製コピー版バイアグラという位置付けになりますが、インド国内だと法を遵守した正規品でありバイアグラと効果効能が同じ別の医薬品と認識されているのです。
尚、より詳しく知りたい方は以下の竹越院長のコラムにて詳しく説明していますのでご参照下さい。


インド製コピー版バイアグラについて

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