バイアグラのジェネリック医薬品について


バイアグラのジェネリックにも併用禁忌薬がございます。他に服用中のお薬がある方は必ず薬品名を分かるようにしてからご来院ください。


目次※知りたい情報をクリック
バイアグラのジェネリックとは
バイアグラのジェネリックとは、ファイザー株式会社のバイアグラ以外で厚労省から承認を得た「シルデナフィル」を有効成分とした勃起不全治療薬のことをいいます。バイアグラの後発品、または後発医薬品とも言います。15年くらい前まで医療業界ではジェネリックのことを「ゾロ」とか「ゾロ品」とも呼ばれていたので、「バイアグラのゾロ」と呼ぶ人もいます。
次にジェネリックが発売される条件について説明します。国内でジェネリックバイアグラが登場するには、主成分である「シルデナフィル」に対する【物質特許】と勃起不全治療の【用途特許】の2つが特許権存続期間満了になる必要があります。ファイザー株式会社のバイアグラの物質特許は2013年5月17日に満了、用途特許は2014年5月13日に満了になっていますので現状では、どこの製薬会社でも「生物学的同等性」と、長期保存試験や加速試験などで「薬剤の安定性」を証明し、しかるべき手続きを経て厚労省から製造販売承認を得られれば発売を開始できます。
現在、どのような種類があるのか?
2014年5月26日に国内では初となるバイアグラのジェネリックが国内大手後発品メーカーである「東和薬品株式会社」がOD錠(水なしで飲めるように薬独特の苦みが無く唾液の水分だけですぐに溶けるお薬)という剤形で「レモン風味」「コーヒー風味」という2種類の発売を開始、それに追随するように同年8月4日には「株式会社陽進堂」から発売、8月20日には「武田薬品株式会社」が発売。そして、2014年度末までに合計10社からバイアグラジェネリックが発売開始されました。それぞれのジェネリックの特徴や画像、発売日等々は以下の比較表にまとめていますので参考にしてください。今後、新しい情報が入り次第こちらで公開させていただきます。
※上記内容は上記製薬会社からの情報です。沢井製薬、日医工は発売はしないようです。表のように2014年6月23日に「陽進堂」「あすか製薬」の2社が製造販売承認を取得。同年8月12日には「キッセイ薬品」「テバ製薬」「シオノケミカル」「大興製薬」「辰巳化学」「マイラン製薬」の合計6社が取得、同年9月17日に「富士化学工業」が製造販売承認を取得しています。
どうしてマイラン製薬は製造販売承認を取得しているのに発売開始しないのか?
2013年1月1日よりマイラン製薬とファイザー株式会社が後発品事業の長期戦略的業務提携を締結している点がポイントです。バイアグラに関しては契約の範囲内にはないとのことなので、バイアグラジェネリックに関しては発売は見送られました。しかし、今後は国内ではファイザーはマイランと共同でジェネリックを製造販売していく見通しです。プロペシアのジェネリックに関しては共同で製造販売しています。
こちらに関しての詳細はこちら⇒プロペシアのジェネリック医薬品について
どのジェネリックを選択すればよいのか
これだけの製薬会社から発売されたものの現在市場に流通している薬剤は東和薬品、キッセイ薬品、富士化学工業、テバ製薬、陽進堂が多く他の製薬会社のバイアグラジェネリックは既に市場ではあまり目にしない状況です。もしかしたら既に生産中止になっている可能性もございます。
では、この中でどのジェネリックを選べば良いのか?
効き目で選ぶ
どれも効き目に関してはほぼ同等である試験データの証明が揃って初めて厚労省も製造販売の承認をするので、あまり気にしなくてよいでしょう。
見た目で選ぶ
バイアグラのブルーのイメージが強く印象に残っているため色が同一の方が良いという人にはキッセイ薬品、富士化学工業、陽進堂でしょう。こちらは有効成分であるシルデナフィル以外の様々な添加物までほぼ一緒ですので、あまり響きは良くないですが、まさにバイアグラのコピー薬剤。よって違和感無く服用できるのではないでしょうか。
特徴で選ぶ
この中で一番独創性のあるものは東和薬品のシルデナフィル OD 錠 50mgVI「トーワ」です。こちらの薬剤は水なしでも口に入れてしまえばラムネみたいにサラっと溶けるタイプのOD錠(oral dispersing tablet)という剤形となっており、「レモン」と「コーヒー」2種類の風味があります。さらに、半分に割り易くするために割線まで入っています。ここに利便性を感じる人であれば迷わずこちらを試されるのが良いかと思います。
製薬会社で選ぶ
国内の企業でなおかつ国産が良い場合は、本社がイスラエルのテバ薬品以外のメーカー:「東和薬品」「キッセイ薬品」「富士化学工業」「陽進堂」で、さらに知名度や認知度まで考えると「東和薬品」「キッセイ薬品」に絞られてきます。
よって、当院では東和薬品の『シルデナフィル OD 錠 50mgVI「トーワ」レモン・コーヒーの両剤』と、キッセイ薬品の『シルデナフィル錠 25mg VI・50mg VI「キッセイ」』の2種類を7院全院で処方しております。
他にもバイアグラジェネリックは発売されているので取り扱う種類を増やすことは可能です。しかし、それほど大きな違いは無いのにむやみに選択肢を増やしたところで患者様を迷わせてしまうだけであるという理由から、取り扱う種類を増やす予定は今のところございません。
※今後、「フィルム製剤」「チュアブル錠」等々異なった剤形のバイアグラジェネリックが発売開始されることがあれば種類を増やす可能性はございます。何かしらの情報が入り次第こちらで情報開示させていただきます。
お知らせ 2016.9.5 【NEW】
2016年9月1日付けでファイザー株式会社が国内にてフィルム製剤であるバイアグラODフィルム25mg・50mgの製造承認を取得しました。詳しい情報はこちら⇒【バイアグラODフィルムについて】
「ジェネリック(後発医薬品)」とはどういうものか。
日本で最初に発売された新薬(先発品)には特許があり、特許期間中は同じ有効成分で同じ効き目の薬品を製造することはできません。しかしその期間が満了すると、その有効成分や製法等は国民共有の財産となり、他の医薬品メーカーから同じ有効成分で同じ効果効能の医薬品が発売できるようになります。それをジェネリック医薬品(後発品)といいます。
通常、新薬を世に出すには150〜200億円といわれる開発費と、10〜15年という開発期間がかかります。新しい物質を見つけるところからはじめ、動物での非臨床試験、ヒトでの臨床試験など、さまざまな研究・実験、承認審査が必要です。新薬開発には莫大な費用と時間がかかるためそれらを回収するのはもちろんのこと、それ以上の利益を出さなくては当然会社として成り立ちません。
そのため、特許を設けて新薬開発企業にはある一定期間「有効成分や製造方法、効果効能」を独占できるようになっています。特許があるから全人類に役立つ新薬の開発が進められるわけです。安全な新薬が次々と開発及び誕生すれば治る病気も多くなるので、この特許の役割が非常に大事ということはどなたでもご理解いただけるかと思います。
これに対しジェネリック医薬品は、その成分・品質が新薬と同等であることを証明するテストをクリアすればよいため、かかる費用は数千万円で済みます。この開発費用の差が、薬価の差となります。そのような理由から先発品に比べ40%〜80%ほど低価格で処方でき、国や患者様の医療費の軽減に役立っています。
現在、日本でもその社会的価値が非常に注目されています。
バイアグラジェネリックも必ず医療機関で処方を
現在、上記表にもあるように日本の厚労省で認可を得ているバイアグラジェネリックは、先発医薬品であるファイザーのバイアグラと同種同量の有効成分を含有しています。
よって薬剤としての効果も、ほぼバイアグラと同じであることが多く、価格も先に述べた通り先発品に比べて何割かは安くなります。先発医薬品と効果がほぼ同じということは当然、ジェネリック医薬品も様々な副作用が現れることになりますので、必ず医師の問診を受けて処方箋を書いてもらい、薬剤師から服用の方法及び注意点を良く聞いて服用するようにして下さい。
これを無視して自己判断でお薬を服用してしまうと、知らずに併用禁忌の薬剤を服用して身体に害を生じさせてしまう可能性もあります。最悪、命を失ってしまうこともあり得ると言っても過言ではありません。
ここで、医療機関で必ず説明を受けてから使用すべき理由をより理解して頂くために、日本におけるバイアグラ発売までの経緯をご紹介します。バイアグラは1998年にアメリカで販売を開始してからすぐに、日本でも一躍有名な薬剤となり、たくさんの人が個人輸入代行業者を介して入手するようになりました。しかし、何の注意点も説明も受けずに自己判断で服用する人が後を絶たず、併用禁忌薬と服用してしまい心肺停止などの重篤な症状になった事例が発生しました。(主な併用禁忌薬:狭心症の方に処方されるニトログリセリンなどの硝酸剤)
そこで厚労省は、早急な安全策を図るため、国内での臨床試験をスルーしてまでの異例なスピード対応を行い申請からわずか6ヶ月後の1999年1月に承認しました。そして、同年3月発売に至ったという経緯があります。これは自己判断での服用は危険であるため厚労省が特別処置を行った事例とも言えます。重ねて申し上げますが、ジェネリック医薬品も必ず医師の問診を受けてから服用するようお願いいたします。
「ジェネリック」ってどんな意味?
ジェネリックは英語で「generic」と書きます。意味は(商標名ではなく)一般的、総称。「バイアグラ」を例に上げてみましょう。「バイアグラ」とは開発元のファイザー株式会社が所有する商標名であり、一般名は有効成分である「シルデナフィル」なのですが、日本では「バイアグラ」という薬品名(商標名)で良く知られています。これが仮に国内で全ての特許が切れ2014年以降、後発医薬品が発売されるようになった場合は、「バイアグラ」というファイザー株式会社が所有する商標名は他の製薬メーカーは使用できません。
よって各製薬メーカーが独自でオリジナルの名称を付けなくてはなりません。すると効果効能・有効成分が同じ医薬品であるにもかかわらず名称が全く異なる薬品が多数存在してしまい、処方箋を出す医師及び薬品を扱う薬剤師が薬剤を把握しきれない事態が生じてしまいます。
そこで一般名(generic name)を薬品名にすることが義務付けられ「ジェネリック医薬品」と呼ばれるようになったと言われています。
つまり、「バイアグラ」のジェネリック医薬品(後発医薬品)が発売されるようになれば「シルデナフィル錠」という名称で発売されることになります。
※ジェネリック医薬品についてさらに理解を深めたい方はこちらもご覧ください。
インド製ジェネリック医薬品に関する豆知識
まず、どうして国際的に特許の切れていない時期からバイアグラやレビトラ、シアリスのジェネリックが堂々とインドに存在するのか?疑問に思う方も多いのではないでしょうか?この疑問を解消していただくために、ここで説明させていただきます。
インド国内だと1999年の法改正が行われるまで2005年までは、物質特許が事実上認められていなかった。さらに、2005年より以前に発売された国際特許の残っている医薬品も引き続き、特許権を有する製薬メーカーに「合理的な実施料」を支払うことで、同薬を生産及び販売し続けることが許されました。このとき、特許権を所持している製薬メーカーは、損害賠償請求などの訴訟を起こすことはできないという法律があるのです。
例えば、バイアグラのインド製ジェネリック医薬品である「カマグラ」ですが、
バイアグラの国際特許期間が残っている内はインド国外だとインド製コピー版バイアグラという位置付けになりますが、国内だと法を遵守した正規品でありバイアグラと効果効能が同じ別の医薬品と認識されているのです。

インド製バイアグラジェネリック
- カマグラ(KAMAGRA)・・・Ajanta Pharma社製(アジャンタファーマ社)
- ペネグラ(PENEGRA)・・・Zydus Cadila社製(ザイダスカディラ社)
- カベルタ(CAVERTA)・・・Ranbaxy Laboratories社製(ランバクシー社)
- シラグラ(Silagra)・・・Cipla社製(シプラ社)





































