ザガーロのジェネリックザガーロのジェネリック医薬品について

浜松町第一クリニック竹越昭彦院長監修

ザガーロのジェネリック医薬品とは、「ザガーロ」と同じ有効成分「デュタステリド」が配合され、厚労省に「ザガーロ」と同等の効果の薬であると認められた医薬品のことを言います。「デュタステリド」が "AGA治療に有効である" という物質・用途特許の満了を迎え、開発した製薬会社が独占的に販売する期間を過ぎた後、厚労省にジェネリック医薬品として認可されると販売開始されるようになります。

画像は左側から順に先発品ザガーロ、東和薬品のデュタステリドカプセル0.5mgZA「トーワ」、沢井製薬のデュタステリドカプセル0.5mgZA「サワイ」です。
「トーワ」「サワイ」ともにザガーロのジェネリック医薬品として2020年10月5日に厚労省より製造承認を取得し「トーワ」は10月13日、「サワイ」は11月6日に発売開始し、当院でも全医院にて処方をしています。
他にマイラン社のデュタステリドカプセル0.5mgZA「MYL」も製造承認を取得し11月13日発売開始していますが当院での取り扱いはありません。
上の画像の通りザガーロに比べてカプセルが小さいので飲み込み易くなっています。それぞれの大きさの詳細については比較表をご参照下さい。

また下の画像をご覧ください。ジェネリックの包装もザガーロと同様に1箱30カプセルなのですが、カプセルが小さい分、包装箱もザガーロよりコンパクトになっています。「トーワ」に限っては30カプセルのボトル入り包装(一番左側)もあり、こちらは更にコンパクトなので保管し易くなり便利です。

当院では全医院にてデュタステリドカプセル0.5mgZA「トーワ」とデュタステリドカプセル0.5mgZA「サワイ」を以下の価格にて処方しています。
◆30カプセル:7,000円(税込)
◆150カプセル:32,500円(税込)
※30カプセル5箱以上は1箱あたり6,500円(税込)
◆「トーワ」のみ「10カプセルPTPシート×3シート」以外に「30カプセル ボトル入」の包装が有

ジェネリック両剤の詳細は以下をご参照下さい。


初診からご利用いただけます。
来院歴が無くてもOKです。

ジェネリックは飲みやすい錠剤では発売されず

2020年11月11日現在、既にザガーロと同一薬で用途が異なるアボルブのジェネリックのジェネリックとしてカプセル剤では10社以上が製造承認を取得していますが、この中に実はカプセルではなく錠剤で承認を得ている【デュタステリド錠0.5mgAV】が存在します。

錠剤で承認を取得しているのは「Meiji Seika ファルマ」「第一三共エスファ」「日新製薬」「陽進堂」の4社。

ザガーロはカプセルだと粒が大きくて服用し難く、さらに薬を置く場所をとってしまいます。しかし【デュタステリド錠0.5mgAV】は「直径7.1mm、厚さ3.2mm」と粒が小さいので飲み易いし場所も取らないのでザガーロのジェネリックとしての発売を期待していたのですが上記メーカー各社に問い合わせたところ、各社ザガーロのジェネリックとしての発売予定はは今のところ無いそうです。

【先発品】
ザガーロカプセル0.5mg
【後発品】
東和薬品
ザガーロカプセル0.5mg「トーワ」
【後発品】
沢井製薬
ザガーロカプセル0.5mg「サワイ」
【使用期限】
製造から4年(48ヶ月)
【使用期限】
製造から3年(36ヶ月)
【使用期限】
製造から3年(36ヶ月)
淡紅色不透明の長楕円形
【軟カプセル剤】
淡紅色不透明の楕円形
【軟カプセル剤】
淡黄白色不透明の長楕円形
【軟カプセル剤】
直径「19.3mm」
厚さ「6.6mm」
質量「599mg」
直径「15mm」
厚さ「7mm」
質量「500mg」
直径「16mm」
厚さ「7mm」
質量「593mg」
【添加物】
ジブチルヒドロキシトルエン、中鎖モノ・ジグリセリド
カプセル本体:ゼラチン、コハク化ゼラチン、濃グリセリン、酸化チタン、三二酸化鉄、プロピレングリコール脂肪酸エステル
【添加物】
ジブチルヒドロキシトルエン、中鎖モノ・ジグリセリド、ゼラチン、グリセリン、濃グリセリン、酸化チタン、三二酸化鉄、中鎖脂肪酸トリグリセリド、レシチン
【添加物】
ジブチルヒドロキシトルエン、ゼラチン、コハク化ゼラチン、グリセリン、酸化チタン、グリセリン脂肪酸エステル
30カプセル1箱 10,500円(税込)
30カプセル×5箱 50,000円(税込)
※5箱以上で1箱(30カプセル)あたり10,000円
1カプセルあたり333.3円
30カプセル1箱 7,000円(税込)
30カプセル×5箱 32,500円(税込)
※5箱以上で1箱(30カプセル)あたり6,500円
1カプセルあたり216.7円
30カプセル1箱 7,000円(税込)
30カプセル×5箱 32,500円(税込)
※5箱以上で1箱(30カプセル)あたり6,500円
1カプセルあたり216.7円
国内でのザガーロジェネリック比較表
剤形製造・販売特徴処方価格(税込)
販売承認日 2015年9月28日、発売開始日 2016年6月13日
0.5mgグラクソ・スミスクライン株式会社
※5箱以上は1箱10,000円
淡紅色
全長:約19.3mm
厚さ:約6.6mm
質量:約599mg
1箱 30カプセル
10,500円
5箱 150カプセル
50,000円
販売承認日 2020年10月5日、発売開始日 2020年10月13日
0.5mg東和薬品株式会社
※5箱以上は1箱6,500円
【全医院にて処方】
淡紅色
全長:約15mm
厚さ:約7mm
質量:約500mg
1箱 30カプセル
7,000円
5箱 150カプセル
32,500円
販売承認日 2020年10月5日、発売開始日 2020年11月6日
0.5mg沢井製薬株式会社
※5箱以上は1箱6,500円
【全医院にて処方】
淡黄白色
全長:約16mm
厚さ:約7mm
質量:約593mg
1箱 30カプセル
7,000円
5箱 150カプセル
32,500円
デュタステリドカプセル0.5mgZA「MYL」
販売承認日 2020年10月5日、発売開始日 2020年11月13日
0.5mg製造販売:マイランEPD合同会社淡黄白色
全長:約16mm
厚さ:約7mm
質量:約593mg
取り扱い
未定

独立行政法人 工業所有権情報・研修館が無料提供する『特許情報プラットフォーム|J-PlatPat』にて、「ザガーロ」の有効成分である「デュタステリド」に関わる特許があるか調査してみましたところ、1件該当するものが見つかりましたのでご紹介いたします。

ザガーロの物質・用途特許について

【出願人】グラクソ、ウェルカム、インコーポレーテッド(当時、英国グラクソ社と英国ウェルカム社が合併しグラクソ・ウェルカム社であった)
【発明の名称】アンドロステノン誘導体
【特許番号】第2904310号
【出願日】平成6年9月16日(1994年9月16日)

上記【特許番号】にあるリンク先を開き、「特許2904310」を選択し、特許内容を表示させ「文献表示画面の表示形式」の箇所で「PDF表示」を選択すると全10ページからなる特許内容の詳細を閲覧できます。下記の通り、ここの【請求項1】に記載の「17β-N-〔2,5-ビス(トリフルオロメチル)〕フェニルカルバモイル-4-アザ-5α-アンドロスト-1-エン-3-オン」は分子式:C27H30F6N2O2であり、ザガーロの有効成分であるデュタステリドのことを示しています。
また、以下の通り【請求項3】に示す構造式とザガーロの有効成分であるデュタステリドの構造式は合致
しています。

更に2ページ目を抜粋。
【請求項6】有効量の請求項1に記載の化合物を含むアンドロゲン応答または媒介疾患の治療用医薬組成物。
【請求項7】アンドロゲン応答または媒体疾患が良性前立腺肥大、前立腺癌、ざ瘡、男性型禿頭症および多毛症から選択される、請求項6に記載の医薬組成物。

「請求項1に記載の化合物」はデュタステリドのことなので【請求項6】は「デュタステリド含むアンドロゲン応答または媒介疾患の治療用医薬組成物。」と同義。
【請求項7】には媒体疾患として男性型禿頭症(だんせいがたとくとうびょう)と明記されている。
7ページ目には「 本発明の化合物は前立腺炎、前立腺癌、皮膚のアンドロゲン媒介疾患、例えばざ瘡、多毛症および男性型禿頭症の治療にも有用である。」と記されています。
これはつまりデュタステリド投与による男性型脱毛症に関する特許である可能性が高いです。

ザガーロの特許満了日について

この特許がザガーロの発売元であるグラクソ・スミスクラインの所有する特許であれば添付画像の赤線で囲っている箇所【登録細項目記事:存続期間満了による抹消 存続期間満了日(2019/09/16)】とあるので2019年9月16日に既に特許は満了していることになります。
東和薬品と沢井製薬のザガーロジェネリックが2020年10月5日に製造承認を取得し東和は10月13日にデュタステリドカプセル0.1mg/0.5mgZA「トーワ」を発売開始、沢井は発売準備中となっていることから上記の特許がザガーロの特許だった可能性が高いです。

海外には「ザガーロ」と同じ「デュタステリド」を主成分とする薬剤が多く存在しています。しかしAGA治療薬として「デュタステリド」が認められているのは、日本の「ザガーロ」と韓国の「アボダート」のみで、以下の通り、前立腺肥大症(BPH)の治療薬として「デュタステリド0.5mg」を含有しているものが大半を占めます。しかも各国では未だ特許が有効な場合が多いので、例のようにインド製のものが非常に多く、個人輸入代行業者の通販サイトでは多く存在しています。
参考⇒どうしてインドでは国際特許が切れていないのにジェネリックが存在するのか?

不思議なのが「前立腺肥大症の治療薬」としては既に100カ国以上で承認を得ているにもかかわらず、「AGA治療薬」としては日本と韓国だけという点です。薄毛治療のために毎日長期に渡って服用することで、何かしらのリスクがあるのかと疑われてしまうのも無理もありません。半減期(薬を服用後、薬の成分の血中濃度が最大値の半分以下になる時間)が約41時間±15時間と長い、つまり体に成分が滞在している時間が長いこともあり、医師の中にはAGA治療に「デュタステリド」を使用することに否定的な方もいらっしゃいます。長期服用している場合は服用中止後6ヶ月経過しないと献血ができないことからも、薬の成分が長時間滞在することの裏付けでもあります。ちなみにプロペシアの成分フィナステリドは、半減期が約4時間±30分で、献血は服用中止後1ヶ月経過すれば問題ありません。

(☆マーク):AGA・BPHの両方とも治療薬として承認を得ている。
(★マーク):BPH治療薬としてのみ承認を得ている。

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