亜鉛とは?味覚との関係・多く含む食べ物・効率よく摂るコツを解説

私たちの舌は、「酸味・甘味・塩味・苦味・うま味」といった五味を感じ取っています。もし食べ物の味を感じにくい、味が薄く感じるといった状態が続く場合は、さまざまな原因のひとつとして亜鉛不足が関わっていることがあります。亜鉛は体内でごく少量しか存在しないミネラルですが、健康維持に欠かせない重要な栄養素です。

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亜鉛は、体内の多くの酵素の働きに関わる必須ミネラルで、DNAやたんぱく質の合成、細胞分裂、創傷治癒、免疫機能、味覚の維持などに関与しています。厚生労働省eJIMでも、亜鉛は味覚を正しく認識するために重要であり、成長や発育、免疫機能にも関わる栄養素として紹介されています。

また、亜鉛は男性の健康との関わりでも注目されることがありますが、特定の作用だけを期待するのではなく、まずは全身の健康を支える基礎的な栄養素として捉えることが大切です。亜鉛が不足すると、味覚障害、食欲低下、皮膚トラブル、免疫機能の低下などがみられることがあり、厚労省の資料でも味覚障害の原因のひとつとして亜鉛欠乏が挙げられています。

日本人の食事摂取基準(2025年版)では、18歳以上の推奨量は男性11mg/日、女性8mg/日とされています。日頃から極端な偏食や食事量の不足があると、不足につながりやすくなります。

亜鉛を多く含む食品として知られているのは、牡蠣、牛肉、豚レバー、魚介類、卵、大豆製品、種実類などです。厚労省eJIMでも、亜鉛は食肉、魚類、海産物に多く、牡蠣は特に含有量が多い食品として紹介されています。

文部科学省の食品成分データベースでは、牡蠣(水煮)は100g当たり18.0mgの亜鉛を含み、比較的含有量の多い食品です。こうした食品を主菜として取り入れることで、亜鉛を補いやすくなります。

一方で、植物性食品にも亜鉛は含まれますが、豆類や全粒穀類などにはフィチン酸が含まれ、亜鉛の吸収率が下がることがあります。医療者向けeJIMでも、豆類、ナッツ類、全粒粉には亜鉛が含まれる一方、フィチン酸塩が亜鉛の吸収を阻害しうることが示されています。

そのため、ダイエットで食事量を減らしすぎたり、野菜だけの食事や加工食品・インスタント食品に偏ったりすると、亜鉛が不足しやすくなることがあります。動物性食品と植物性食品を偏りなく組み合わせることが、毎日の食事では大切です。

亜鉛を意識して摂るときは、食べ合わせや献立全体の組み立てもポイントです。ビタミンCや酸味のある食材を取り入れることで、さっぱり食べやすくなるだけでなく、栄養バランスも整えやすくなります。ビタミンCは、果物や野菜に多く含まれ、厚労省eJIMでも主要な供給源として紹介されています。

たとえば、牡蠣にレモンを添える、牛肉料理にピーマンやブロッコリー、じゃがいもを組み合わせる、ローストビーフや牛しゃぶサラダに酸味のあるドレッシングを合わせるなどは、取り入れやすい食べ方の工夫です。単に「亜鉛が多い食品」だけを見るのではなく、野菜や果物も一緒に摂ることで、食事全体の質が高まりやすくなります。

毎日の食事では、主食・主菜・副菜をそろえながら、魚介類や肉、大豆製品をうまく使い分けることが大切です。亜鉛を効率よく摂りたいなら、牡蠣や赤身肉を中心に、野菜や果物を組み合わせた献立を意識してみましょう。

参考レシピ

亜鉛 … 免疫力アップ、糖尿病予防、疲労解消

セレン … 精子の形成や老化・がん予防

マンガン … 骨の形成、糖質・脂質の代謝

ビタミンE … 抗酸化作用、血行促進効果

ビタミンB1 … 疲労回復、スタミナ増強

ビタミンB2 … スタミナ増強、過酸化物質を除去

ビタミンC … 免疫力を高める、抗酸化作用

アルギニン … 精子数や精子の運動率を上げる、子宮内膜を厚くする

アスパラギン酸 … 疲労回復や利尿作用

ムコ多糖類 … 疲労回復や滋養強壮

クエン酸 … 疲労回復、スタミナ・食欲増進

執筆者

緑川 鮎香

管理栄養士・フードコーディネーター・オリーブオイルジュニアソムリエ


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