糖尿病性腎症
糖尿病性腎症

テーマ糖尿病3大合併症と ED〜糖尿病性腎症〜

糖尿病性腎症とは?

糖尿病を長く患うことでおこる腎機能障害のことです。糖尿病には、3大合併症と呼ばれる病気があります。それは、「糖尿病性網膜症」、「糖尿病性神経障害」、「糖尿病性腎症」です。この3つの病気はすべて、糖尿病に長い期間かかっていることで神経や毛細血管に障害が起こることが原因です。また糖尿病の方に ED(勃起障害)が多いのも、同じ理由にあるといえます。

糖尿病性腎症の患者数は、年々増加の一途をたどっています。そして近年では、新たに人工透析が必要となった理由の第1位が、糖尿病性腎症となっているほどです。

糖尿病性腎症と透析導入割合

糖尿病性腎症の原因

糖尿病性腎症の糸球体

糖尿病性腎症には、どうしてなるのでしょうか。腎臓は、血液をろ過して尿を作るフィルターの役目をし、体内に不必要となった物質を体外に排泄します。

腎臓は主に糸球体と呼ばれる毛細血管からできていて、この糸球体を包んでいるのが、基底膜と呼ばれる小さな穴が集まった膜です。この膜が実際には尿をろ過するフィルターの役目をしています。

しかし、糖尿病のコントロールが不十分で血糖値の高い状態が続くと、このフィルター(基底膜)の穴が大きくなってしまいます。すると、血液のろ過が十分にされていない状態になり、尿に微量アルブミンが溢れ出てきます。さらにその状態が進むと腎臓自体の機能が弱まり、十分な量の尿が作れない状態となります。本来は尿と一緒に体外へ排泄される老廃物が排泄されずに、体内に有害物質が溜まってしまうため、人工透析でそれを取り除く必要が出てくるのです。


糖尿病性腎症の判定

糖尿病性腎症の検査は、まず尿に微量アルブミンが含まれていないかを検査します。そして複数回の検査で、尿に微量アルブミンが混ざっている状態(微量アルブミン尿)が継続的にあり、高血圧、浮腫、また腎機能の低下などが発現すると、糖尿病性腎症が疑われます。しかしこの時すぐに、人工透析が必要になるわけではありません。この時点で適切な治療を行えば病気の進行を抑えることができ、人工透析までいく可能性を低くすることができます。


糖尿病性腎症の治療方法

糖尿病性腎症の治療には、血糖値を低く保つと共に、血圧のコントロールが重要になります。また初期段階では、糸球体内圧を下げる内服薬による有効性が示唆されております。また糖尿病性腎症の症状が進行していくと、糖尿病の糖質・炭水化物の制限と、腎臓に負担をかけるタンパク質、塩分の制限など食事療法などが重要となります。

根気よく治療を続けることが大切

糖尿病性腎症は、薬を飲んだらすぐに治るといった病気ではありません。そして、痛みなどのはっきりとした自覚症状が出る病気でもありません。しかし放置しておくと、将来的に人工透析が必要になるケースや、心筋梗塞などの心血管系疾患のリスクも高くなることが分かっているとても怖い病気です。主治医の先生とよく相談しながら、根気よく治療を続けていくことが大切です。


糖尿病性腎症と ED

腎臓の働きは、血液中の不要物質や有毒物質を排泄するという重要な役割を担っています。腎臓の働きが低下すると、血液が健康な状態ではなくなり、血管壁や性器周辺の神経を傷つけ動脈硬化の進行や勃起神経障害に繋がります。その他ホルモンの分泌異常や治療のために用いる降圧剤や糖尿病薬が ED の原因となることもあります。

糖尿病性腎症の診断を受けた方でも、バイアグラなどの ED 治療薬の服用可能かと思いますので、主治医の先生や当院医師に相談ください。ただし、重度の腎機能障害が起こっており、適切な治療や処置をしていない場合には、処方を控える場合もあります。
腎不全により血液透析が必要となれば、ED 薬の排泄が遅れ、効果が強く出る場合もありますので、十分注意が必要です。
なお人工透析をしている場合には、レビトラ錠の服用は出来ませんので、必ず受診時に医師に透析を受けていることを申告しましょう。
人工透析を行っている方へのバイアグラ錠・シアリス錠の処方は禁忌ではないため、処方可能です。ご希望の方は、当院医師にご相談ください。

糖尿病がある方は、腎臓の状態の確認を怠らないようにし、ご来院時に検査結果をお持ちいただくとスムーズに ED 薬の処方が可能かどうか確認出来ます。また状態によっては、糖尿病を治療している主治医の判断が必要となる場合もあり、その場で ED 治療薬を処方できない場合もございます。