竹越昭彦院長コラム日本のED患者数

浜松町第一クリニック竹越昭彦院長監修

ED(Erectile Dysfunction)という言葉は、ここ日本でも一般にかなり浸透してきました。皆さんも、一度は耳にしたことがあると思います。一方で、その症状についてはまだまだ正しく理解されていないのが現状です。多くの人は、「一切ペニスが勃起せず、SEXができない状態」だと考えがちですが、正しくは「勃起が十分でないために、満足に性行為が行えない状態」のことを指します。


実はこの誤解、ひと昔前に使われていた「インポテンス(=性的不能)」という言葉が原因の一つと考えられます。1992年には、「不能」という意味を持つインポテンスは人格を傷つけるとし、勃起不全をより正確に表す「ED」を用いるようになりましたが、以前のイメージがいまだに根強く残っているのです。

つまり、EDとは「まったく勃起しない」という重症だけを指すのではなく、「たまに勃起しない」「勃起はするが十分に硬くならない」「勃起状態が持続しない」「勃起して挿入はできても、持続せず途中で抜けてしまう」といった症状も指します。別のコラムではEDの初期症状である「中折れ」について解説しましたが、勃起はしてもSEXを最後まで行うことができない中折れ状態だとしても、れっきとしたEDなのです。


1998年の調査によると、曰本のED患者数は1130万人に達するとされています。しかもこの数字には軽度のEDは含まれず、ときどき性交ができない中等度EDの患者が870万人、そして常に性交ができない完全EDの患者が260万人です。これは成人男性の約24%に及び、4人に1人が中等度以上のEDということになります。さらに、調査データが20年近く前のものであることを踏まえると、その患者数は増加していることが想定され、一説では現在のEDの推定患者数は1800万人にものぼるとさえ言われています。

また、調査データによると、ED患者の割合は30代までは5%ほどなのに対し、40代では15%程度、50代には3割を超えることがわかっています。さらに、50~60代に限ればその割合は5割に達します。つまり50~60代の日本人男性の2人に1人がEDということになるのです。

2000年に行ったEDに関するアンケート調査(全国の30~79歳既婚男女3854人が対象)でも、約3割の男性が「EDの自覚がある」と答え、そのほとんどが性生活に満足していないことが明らかになっています。一方で、実際に医療機関に相談する人はとても少ないのが現状です。実際に相談した人はおよそ90万人で、ED患者数のわずか4.8%でしかありません。これは、ED治療先進国のアメリカと比べて10分の1という低水準です。

では、なぜ日本人男性はEDの自覚があるにもかかわらず医療機関を訪れないのでしょうか?そこには「日常生活にさほど影響がない」「そもそも性行為に関心がない」「恥ずかしいから」などの理由があるようです。しかし、本当に性行為に関心がない場合は別ですが、EDは放置すると必ず悪化します。これについては改めて解説しますが、日本人男性の多くはEDの悩みから解放されるチャンスを自ら放棄し、泥沼に足を踏み入れているとも言えるのです。

男性の多くは「死ぬまで男でいたい」「死ぬまでSEXをしたい」と願っていることでしょう。事実、ファイザーの調査(2009年実施)でも、40代の61.1%、50代の62%、60代以上の57.3%が、1か月に1回以上SEXをしていることがわかっています。そんな‟生涯現役“でいたい男性の前に立ちはだかるEDをいかに克服していくか――。それが、幸せな性生活を送り続けるための鍵となるのです。


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