テストステロンとは
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浜松町第一クリニック 竹越昭彦院長 監修
更新日:
近年、テストステロンは筋トレブームやうつ病との関係、さらには男性・女性の更年期障害との関連から注目を集めています。
テストステロンとはどのようなものなのか見て行きましょう。
テストステロンの役割
テストステロンは、男性ホルモン(アンドロゲン)の中で最も重要なホルモンであり、体内の多くの機能に影響を与えています。思春期には精巣や陰茎が発達し成長するほか、声変わりや体毛の増加、筋肉量の増加といった「男性らしい身体的特徴(第二次性徴)」を形成します。
成人以降もその役割は続き、筋肉や骨格の維持、性欲や勃起機能のサポート、さらには意欲や集中力といった精神面の安定に深く関わり、テストステロンは体だけでなく心の健康にも直結するホルモンです。
男性ホルモンと呼ばれますが、女性の体内にも少量のテストステロンが存在し、骨や筋肉、気分の安定に寄与していますが、その分泌量は男性の10分の1〜20分の1程度とされています。
男性ホルモン(アンドロゲン)の主な種類と特徴
「男性ホルモン=テストステロン」と認識されることも少なくありませんが、男性ホルモンは単一の物質ではなく、体内で互いに変換し合うアンドロゲンの総称です。中心となるテストステロンのほかに、前駆体(DHEA・アンドロステンジオン)や、脳や前立腺、毛根などでテストステロンが5-α還元酵素によって生じる、作用の強い「ジヒドロテストステロン(DHT)」なども含まれます。
以下に代表的なアンドロゲンを一覧でまとめております。
ホルモン名 | 主な働き | 特徴 |
---|---|---|
テストステロン | 筋肉・骨格の維持、性欲・勃起機能、精子形成、気分の安定など | 男性ホルモンの90%以上を占める中核的なホルモン |
ジヒドロテストステロン (DHT) |
前立腺の成長、体毛の増加、AGA、前立腺肥大の原因物質 | テストステロンから変換される活性型男性ホルモン |
デヒドロエピアンドロステロン(DHEA) | テストステロン・エストロゲンの材料になるホルモン | 「若返りホルモン」とも呼ばれる。加齢とともに減少。生理活性は弱い |
アンドロステンジオン | テストステロンやエストロゲンの前駆体 | 副腎・精巣で生成される。生理活性は弱い |
DHEA-S | DHEAの硫酸抱合型で血中に安定して存在 | そのままではほぼ不活性 |
体内での分泌メカニズム
テストステロンは主に精巣(睾丸)のライディッヒ細胞で作られます。その指令は脳から出されており、視床下部と下垂体を経由して精巣に伝わる仕組みは「視床下部-下垂体-精巣系(HPG軸)」と呼ばれます。
流れを簡単に言うと、脳の視床下部からホルモン(GnRH)が出て、それを受けた下垂体が黄体形成ホルモン(LH)を分泌します。LHが精巣を刺激することでテストステロンが分泌される、というシステムです。
また、副腎でも少量の前駆体ホルモン(DHEAやアンドロステンジオン)が作られ、「肝臓」や「脂肪組織」などの末梢でテストステロンに変換されます。これらは全体の5〜10%程度を占めます。
テストステロンの分泌は「加齢」や「生活習慣」の影響を受けやすく、年齢を重ねると分泌量は徐々に低下していきます。特に40代以降は数値としても低下が顕著になり、身体的・精神的な不調の一因となることがあります。
バイオアベイラブル・テストステロンとは
産生されたテストステロンは、血液中でいくつかの形で存在しています。およそ35~75%がSHBG(性ホルモン結合グロブリン)と結合し、約25~65%がアルブミンと結合しています。そして残りの約1~2%が「遊離テストステロン(free testosterone)」として存在し、体内で直接的に働く活性型と考えられています。
SHBGと結合したテストステロンは結合が強いため、すぐには生理的な作用を示さないのが特徴です。一方で、アルブミン結合型は比較的弱い結合のため体内で利用されやすく、遊離型と合わせて「バイオアベイラブル・テストステロン」と呼ばれます。総テストステロン値は基準値内でも、このバイオアベイラブル・テストステロンが大きく低下していることもあり、臨床上も重要な指標となります。
筋肉・骨格との関係
テストステロンは筋肉のタンパク質合成を促進し、筋力や持久力を維持するために欠かせないホルモンです。 加齢や生活習慣の影響でテストステロンが低下すると、筋肉量が減少し基礎代謝が落ち、体脂肪が増えやすくなります。
また、テストステロンには骨密度を保つ作用もあり、 骨粗鬆症の予防に寄与します。 女性では閉経に伴う女性ホルモン(エストロゲン)の低下が骨粗鬆症の一因として知られていますが、 中高年以降の男性ではテストステロンの低下が骨密度の低下を招き、骨折リスクの上昇に関わることが報告されています。
そのため、日常的にホルモンバランスを意識し、適切な食事や十分な睡眠を心がけることは、 健康寿命を延ばすうえで非常に重要です。
性機能(性欲・勃起力)との関係
性欲を維持し、勃起機能をサポートするのもテストステロンの大きな働きの一つです。血中テストステロンが低下すると性欲の減退がみられ、ED(勃起不全)の発症リスクが高まります。もちろんEDには血管・神経・心理的要因など複合的な原因がありますが、ホルモン低下は重要な一因です。適切なホルモン値を保つことは、性機能を維持する上で非常に大切です。
精神面(意欲・集中力・気分)との関係
テストステロンは「体」だけでなく「心」にも影響を及ぼします。意欲や集中力、自信や積極性といった精神的な側面を支える働きがあるため、低下すると「気力がわかない」「うつっぽい」といった症状が出ることがあります。 近年では、男性のうつ症状や不眠の背景にテストステロン低下が関与しているケースも報告されており、単なる加齢現象と片付けずに、医学的に評価することが重要とされています。
血液検査でわかること
テストステロンの測定は血液検査によって行われます。一般的に測定されるのは総テストステロンと遊離テストステロンの2種類です。また、施設によっては、バイオアベイラブルテストステロンを算出するために、アルブミン値、SHBG値を測定することもあります。
総テストステロンは血中に存在するすべてのテストステロン量を示しますが、その多くはタンパク質(SHBGやアルブミン)と結合しており、生理的に作用するのは一部に限られます。
実際に体内で活性を持つのは 遊離テストステロンと呼ばれる結合していない分画であるため、臨床的には 遊離テストステロンの測定が重視されます。
総テストステロンも遊離型も、1日のうちで大きく変動し、朝高く、夕方に低下することが知られており、午前8時~11時の間に採血することが推奨されています。
バイオアベイラブル・テストステロンの計算
また、アルブミン結合型と遊離テストステロンを合算した、バイオアベイラブル・テストステロンという指標があり、ISSAMのホームページで推定値を計算できます。ISSAMとは、International Society for the Study of the Aging Male(国際男性加齢学会)の略称です。1997年に設立され、中高年男性の加齢に伴う様々な疾患やLOH症候群(男性更年期)に関する研究や啓発を行っています。以下ページより推定値を算出可能で、アルブミン値、SHBG値、総テストステロン値が必要となります。
当院は、"ED・AGA薬処方専門クリニック"です。男性ホルモンの検査などは行っておりません。ホルモン検査や治療をご希望の方は、以下ページにてご紹介しておりますので、ご参考になさってください。
⇒男性更年期(LOH症候群)の相談先・医療機関情報
基準値(総テストステロン/遊離テストステロン)
2022年に『LOH 症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き』が改訂され、2007年版で主に用いられていた 遊離テストステロン 8.5 pg/mL の区分から、 総テストステロン 250 ng/dL以下 または 遊離テストステロン < 7.5 pg/mL を治療を検討するための判断基準とすると変更されました。 診断は、まず総テストステロン(TT)を基準にし、必要に応じて遊離テストステロン(FT)を測定して確認します。
一方、下表の「低め/境界域/正常域」は、国内の疫学調査で用いられた参考レンジ(aFT:免疫法)です。 この区分で集計すると、40代 約10%/50代 約20%/60代 約50%が「境界域以下」に入ると報告されています。 (診断用の基準ではないため、目安としてご覧ください)
区分 | aFT値(pg/mL) |
---|---|
治療を検討する値(2022年改訂) | 7.5 未満 |
低めの目安(参考) | 7.5 以上 ~ 8.5 未満 |
境界域の目安(参考) | 8.5 以上 ~ 11.8 未満 |
正常域の目安(参考) | 11.8 以上 |
※ aFT(免疫法によるアナログFT)と cFT(SHBG・アルブミン値からの計算FT)は、指標値が異なり、相互換算はできません。
※ 最終的な治療の判断は、数値だけでなく症状(性欲低下・ED・意欲低下など)や他の疾患の有無などを含めて総合判断します。 採血は一般に午前(目安 8〜11時)が推奨で、2回以上の確認が望まれます。
参考 ⇒ LOH 症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き
参考 ⇒ 手引き改訂で診断基準に変化|ケアネット
分析検査会社の基準値
また、分析機関の保健科学研究所では、遊離(フリー)テストステロンについて、健常な方の多くが収まる数値の目安を基準値として公開しています。
年代 | 男性(pg/mL) | 女性(pg/mL) |
---|---|---|
20代 | 8.8 ~ 31.7 | 1.5 ~ 4.9 |
30代 | 7.3 ~ 28.9 | 0.8 ~ 4.1 |
40代 | 6.2 ~ 24.9 | 0.5 ~ 4.0 |
50代 | 6.1 ~ 25.0 | 無し |
60歳以上 | 5.8 ~ 18.2 | 無し |
参考 ⇒ 遊離テストステロン|保健科学研究所
上記表の通り、加齢と共に、健康なほとんどの方が収まる数値も低下していくことが分かります。
基準値未満だからといって必ずしも症状が出るわけではありませんが、学会のLOH症候群の基準や分析会社の基準値を参考に、 性欲低下・ED・気分の落ち込み・筋力低下 といった症状が同時に見られる場合は、LOH症候群の可能性を疑い、専門の医療機関を受診し、診察を受けるといいでしょう。
バイオアベイラブルテストステロンの基準値
バイオアベイラブル・テストステロンは、日本国内では基準値が設定されていませんが、MLabs(ミシガン大学医学部〈Michigan Medicine〉病理学部門)では、男性(20~69歳)110.0~400.0 ng/dLとしています。また、ISSAMのバイオアベイラブル・テストステロンの計算機では、遊離テストステロン(cFT)の割合と、バイオアベイラブルテストステロン(BT)の割合も%表示されますので、cFTやBTの割合が低くなっていないか確認することも可能です。
当院は、男性ホルモンの検査などは行っておりません。⇒相談先はこちら
加齢によるテストステロンの推移
テストステロンは20代をピークに分泌量が減少しはじめ、40代以降で緩やかに低下します。特に「遊離テストステロン」や「バイオアベイラブルテストステロン」の値が減る傾向が顕著であり、これは加齢による自然な変化とされています。
50代・60代では低下が体感されるようになり、性欲の減退、筋力低下、集中力の低下などが徐々に現れることがあります。
上図のように、女性の更年期は40代後半から50代前半の閉経を挟んだ約10年間に集中し、女性ホルモンが急激に減少するのに対して、男性は徐々に低下していくことが大きな特徴です。
筋力低下・体脂肪増加
テストステロンが不足すると筋肉の合成が進みにくくなり、筋肉量の減少や基礎代謝の低下につながります。その結果、体脂肪が増えやすくなり、特に内臓脂肪の蓄積が目立つようになります。内臓脂肪は糖尿病や高血圧といった生活習慣病のリスク因子でもあります。
性欲減退・ED
テストステロンの低下は性欲を減退させ、さらに勃起機能の維持を困難にします。特にED(勃起不全)はホルモン低下と深く関わる症状のひとつです。もちろん血管障害や神経障害、心理的要因なども複合的に関与しますが、テストステロン不足は重要な因子として位置づけられます。
気分の落ち込み・うつ傾向
テストステロンは意欲や集中力を支える役割を持つため、低下すると「気力がわかない」「うつっぽい」といった精神症状につながることがあります。特に不眠や抑うつ傾向がみられる場合には、加齢やストレスだけでなくホルモンの関与も考慮する必要があります。
男性更年期(LOH症候群)との関係
加齢によるテストステロン低下は男性更年期(LOH症候群)の主要因とされています。LOH症候群では、筋力や性機能の低下だけでなく、精神面の不調も複合的に現れるのが特徴です。検査で遊離テストステロンの値が基準を下回り、症状が生活に支障を与える場合は専門的な診断・治療が必要となります。
LOH症候群は、AMSスコアというチェックシートでセルフチェックをすることも可能です。気になる症状がある方は以下より自動計算できますので確認してみて下さい。
生活習慣とセルフケア
テストステロンを維持・増加させるには、規則正しい生活と日常的なセルフケアが基本です。十分な睡眠やバランスのとれた食事、適度な運動習慣はホルモン環境を整えます。特に筋力トレーニングは有効であり、下半身の大きな筋肉を使う運動が推奨されます。
適度な運動(筋トレ・有酸素運動)でテストステロンの分泌促進
男性ホルモンであるテストステロンの分泌を高めるには、運動習慣が非常に効果的であることが複数の研究で示されています。特に有酸素運動と筋力トレーニング(レジスタンストレーニング)をバランスよく組み合わせることがオススメです。
有酸素運動は、ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどがあり、心肺機能の向上やストレス軽減に役立ち、テストステロン分泌にも良い影響を与えます。また、筋トレは直接的にテストステロンの分泌を促すことが知られており、特に下半身の筋肉を使う「スクワット」や「デッドリフト」のような大きな筋肉を使う全身運動が有効です。
長距離のマラソンなど過度な運動や極端な筋トレは逆にホルモンバランスを崩す可能性があるため、週3~4回を目安に気持ちよいと感じる適度な量の運動がよいでしょう。
十分な睡眠
テストステロンは睡眠中に分泌が高まり、起床時に最も高くなることが知られています。シカゴ大学の研究では、1日5時間未満の睡眠が1週間続いただけで、血中テストステロンが約10〜15%低下したと報告されています。慢性的な睡眠不足はテストステロン低下の要因になり得ます。 参考 ⇒ Sleep loss lowers testosterone in healthy young men|UChicago Medicine
厚生労働省の『健康づくりのための睡眠ガイド 2023』では、成人の睡眠時間は、最低でも6時間を下回らないことが推奨されています。最適な時間は体質で異なりますが、7〜8時間前後を一つの目安にしつつ、自分にとって疲れが取れ、すっきりと起きられる睡眠時間を確保しましょう。
一方で、長時間の睡眠(過眠)も生活習慣病のリスクを高める、運動機能を低下させる、また、高齢者では認知症リスク上昇などとの関連が報告されています。成人ではおおむね9〜10時間を超える長い睡眠は常態化させないことが勧められます。 参考 ⇒ 健康づくりのための睡眠ガイド 2023|厚生労働省
また、就寝前のスマホ使用や飲酒はメラトニン分泌や深い睡眠を妨げ、結果的にテストステロンの分泌に悪影響を与えます。就床1〜2時間前は強い光・ブルーライト・飲酒を避け、同じ時刻に寝起きするといった基本の睡眠習慣を心がけましょう。
栄養バランスの取れた食事(亜鉛・ビタミンDなどがテストステロン合成に関与)
テストステロンの合成には、ミネラル(特に亜鉛)やビタミンD、良質な脂質・たんぱく質が不可欠です。亜鉛はテストステロン合成酵素の活性を高め、ビタミンDは内分泌機能全体の調整に寄与します。極端な糖質・脂質制限や加工食品ばかりの食事はホルモン代謝を妨げる恐れがあり、日常的にバランスの取れた「整った食生活」が重要となります。
ストレスの解消(趣味やリラクゼーションの確保)
ストレスによって分泌されるコルチゾールは、テストステロンの合成を抑制することがわかっています。現代の働き盛り世代にとって、適切に"オフの時間"を取ることは極めて重要です。読書、音楽、入浴、自然の中での散歩など、心身をリラックスさせる方法を日常に取り入れることで、男性ホルモンの安定につながります。
サプリメントの活用
食事から十分に摂るのが理想ですが、生活習慣によっては不足しがちになるため、サプリメントでの補助も一つの方法です。食事の項目でも記載しましたが、テストステロン合成に関与する栄養素は、亜鉛・ビタミンD・マグネシウム・良質な脂質やたんぱく質が重要です。特に亜鉛は精巣でのホルモン合成酵素を助け、ビタミンDは全身の内分泌機能を調整する働きがあります。 ただし過剰摂取は逆効果になる場合があるため、適切な量を守って利用するようにしましょう。
医学的治療(ホルモン補充療法:TRT)
生活習慣の改善や栄養補給だけでは十分な改善が得られない場合、医師の判断でテストステロン補充療法(TRT)が検討されます。方法としては注射剤・外用薬(塗布剤)・内服薬の他、漢方薬による治療方法などがあり、症状や体質に応じて選択されます。
TRTは、性欲や筋力、気分の改善が期待できますが、一方で前立腺や赤血球数の増加など副作用リスクもあるため、必ず専門医の管理下で定期的な検査を受けながら行うことが不可欠です。自己判断での使用は非常に危険ですので避けましょう。
Q テストステロン値は朝と夜で変わりますか?採血はいつが良いですか?
A はい。一般に朝に高く、夕方に低下します。評価のブレを抑えるため、午前(目安 8〜11時)に採血が推奨されています。食事や睡眠時間などによって日によっても変動がありますので、別日2回以上測定するとより正確に判定可能です。
Q 遊離テストステロン(FT)も朝に高く、夕方に低くなりますか?
A はい。FTも日内変動があり、一般に朝に高く、夕方に低下します。また日ごとに変動も大きいため、別日に2回以上血液検査を行って評価すると良いでしょう。
Q 総テストステロンと遊離テストステロン(FT)の目安は?
A2022年のLOH症候群の手引きでは、総テストステロン 250 ng/dL以下 または 遊離テストステロン < 7.5 pg/mL を「治療を検討するための判断基準」としています(FTは補助的に使用)。
また、参考レンジ(aFT:免疫法)として、次の目安が用いられます:
< 7.5:治療検討|7.5–8.5:低めの目安|8.5–11.8:境界域の目安|≥ 11.8:正常域の目安
- 数値だけで決めず、症状・既往歴・服薬を含めて総合判断します。
- 境界域や数値と症状が合わない場合は、SHBG・アルブミンも測定し、必要に応じてBTや計算FTも参考にします。
- 日内変動があるため、午前(8〜11時)・別日2回以上での採血確認がおすすめです。
関連 テストステロンの基準値(総T/FT) / BTの基準
Q 生活習慣でテストステロンを高めるには何から始めれば良いですか?
A 優先度は①睡眠(6時間未満を避け、目安7〜8時間)②運動(下半身を使う筋トレ+有酸素運動を週150分程度)③食事(亜鉛・ビタミンD・良質な脂質/たんぱく質の摂取、精製糖の摂り過ぎを避ける)です。また過度のストレスはテストステロンを大きく低下させますので、しっかり管理しましょう。テストステロンを高める方法
- 肥満や睡眠時無呼吸の治療も重要
- 運動は週3〜4回・1日30~60分程度を継続可能な強度で
Q 女性にもテストステロンはありますか?
A はい。量は男性より少ないものの、筋骨格や気分の安定に関与します。月経・更年期・服用薬(ピル等)の影響を受けることがあり、気になる症状が続く場合は婦人科/内分泌科での相談をおすすめします。
Q サプリメントは有効ですか?注意点は?
Aタンパク質摂取と、不足しやすい亜鉛・ビタミンD・マグネシウムはテストステロンを合成する上で重要です。多く摂取することでテストステロンが増えるわけではありませんので、過剰摂取には十分注意しましょう。サプリメント摂取するだけでなく、食事・睡眠・運動をしっかりと管理することも重要です。→ 精力剤について
令和7年9月