竹越院長コラムケース11.「妻に先立たれて15年。最近、新しい出会いが!」(74歳)

新しい出会い

「妻に先立たれて15年になりますが、最近、新しい出会いがあって、女性と交際するようになりました。

性交渉を持つ機会があり、かなり久しぶりではあるのですが、頑張ってみても息子はうんともすんとも言わない……。

長い間抜かないうちに、私の刀はすっかり錆びついてしまったようです。

今のパートナーを大事にもしたいし、なんとか錆びを落としたいのですが……。」


筆者のクリニックの患者さんでは、過去のSEXでの失敗が尾を引き、「また失敗するのでは」という精神的プレッシャーからEDになるケースは、圧倒的に若年層に多い。

一方、60代以上の高齢者に多いのが、このケースのように妻に先立たれSEXのない期間が長期に及んだ末にEDになっているパターンだ。高齢化が進む日本ではこのようなケースが今後急増することが予想されるが、ED治療薬は糖尿病などで動脈硬化が著しく進んでいなければ、高齢であっても勃起力を回復させることは十分にあり得る。

国立社会保障・人口問題研究所によれば、伴侶と死別や離別をした高齢者は、2005年でおよそ860万人にのぼり、2025年には1300万人に達すると推計されている。このケースのように、男性が性機能を維持しSEXを行えれば、たとえ高齢であってもよりよい人生を送れるのではないか。前にも述べたように、充実した性生活を楽しんでいる男性は、SEXのみならず、あらゆる場面で快活である。

男性は妻に先立たれると、精神的にダメージが大きく、ことによると後を追うように亡くなってしまう場合も少なくないが、これは男女の意識の差によるものだろう。

2010年にニッセイ基礎研究所が全国の20〜60代の男女約25,000人に行った調査によれば、伴侶と死別した40〜60代の男女のうち、妻に先立たれたことを深刻だと考える男性は86%にのぼっている。これに対して、夫に先立たれたことを深刻だと考える女性は19ポイントも低い67%にとどまり、男性のほうが孤独感を感じる傾向を示している。

妻に先立たれるのは確かにショックだろう。だが、男性機能が維持されていれば、新しいパートナーとの出会いを積極的に求めることもできるいくつになってもSEXを楽しめることは、大袈裟でなく人生を豊かなものにし、ひいては長生きをもたらすのではなかろうか。